2021年度

「もう一人の自分」

私達の人生は
「残りの日々」
その「生き方」

生きる度に増えてくる
「荷物」と「思い出」
荷物は部屋、思い出は心

生きる度に
部屋は荷物だらけ
心は思い出だらけ

どちらも「満杯」
それでも苦にはならない
なぜ?満たされているから

そうはいっても
部屋にお客様は招けない
明日への希望は抱けない

思い出を捨てたくない自分
部屋を片付けられない自分
これって本当の自分なの?


今年こそ
透明人間に打ち克とう
後ろを見ても「夢」はないのだから

2022.03月

「もう一人の自分」

お正月に新たな決意
心機一転
自分も、社会も一色

2月になるともう日常
新年の思いはどこに
忙しい日常の繰り返し

どっちの自分が本当の自分?
新年の積極的な自分?
ただ流れている自分?

確かにいる
「もう一人の自分」

あなたはこの一年
どっちの自分を生きますか
どっちも一年は一年

続く

 

2022.02月

「透明人間に苦しめられる」

仕事をしてる時に誰かが耳元で囁く
「こんな仕事するためにいるわけじゃないよね」
それを聞いてしまうと集中できなくて失敗してしまう

またある日には別の声で
「そんなことしてて成長できるの?」
聞こえてくると、将来が不安になって手がおろそかに

またある時は
「みんな無限の可能性を持っている」
今日の結果、そして上司の評価が気になって仕方ない

耳元で囁く声を聞いてしまうと
迷いが芽生え、集中できなくなる
力が入り過ぎてカチカチ、全く動けなくなってしまう

すると、今まで気にしていなかったことも気になり
今まで何ともなかったコトが、あれもこれも、あの人もこの人も
見れば見るほど、イヤなことが増えてきてしまう


令和4年の今年一年
肩の力を抜いて、何も考えずに人助けと思い
今の自分に出来ることを、全力でやってみよう

流れるままに、自らの意志で・・・

続く

2022.1月

小学1年生になったアノンちゃん
勉強より「少女戦隊のキャラクター」が大好き
どこに行くときもいっしょ

そんなアノンちゃんも今は4年生
部屋を見わたしても見つからない
あれほど大好きだった「少女戦隊のキャラクター」なのに

そのかわりランドセルのなかでは
「隅で暮らすキャラクター」が楽しそうに
勉強時間も休み時間もいっしょ

「少女戦隊のキャラクター」が大好きだった子は
たしかアノンちゃんと言ってた
あの子は今どこにいるのだろう

「少女戦隊のキャラクター」はいるのに
アノンちゃんは見えなくなっちゃった
1年生のアノンちゃんは透明人間になったの

それとも
アノンちゃんは、べつのアノンちゃんになったの
「少女戦隊のキャラクター」が大好きな子は
どこに行っちゃったの

続く

2021.11月

 

勇気を出して、友達のヤシの実さんにも、下の人間さんにも
同じように、相手の気持ちになってあげよう、、、ね?

自分の気持ちと相手の気持ちは一緒だからね
いつも優しく声をかけてあげようね
相手は、鏡に映る自分の姿だから。

「自分にだけは負けないでね!」

その一言で葉っぱさんの話しは終わりました。

その後、下の人間は、ヤシの実さんの水で元気になり、
ヤシの実さんと友達ヤシの実さん
仲良くなり今までとは違う笑い声
小島全体に響いていました。


終わり
 

2021.8

ー前編につづく【5】

そこまで話し終わって、顔を覗き込みながら

ヤシの実さん、そう思わない?どう?」
と優しく声をかけました。

続いて葉っぱさん
「ヤシの実さん、私達はどんな生き物も
一人では生きてられないんだ。
後ろにいるヤシの実さんがいてくれるから、
喧嘩したり、笑ったりできるんだ。
同じように、今下にいる人間さんが悲しんでたら、
ヤシの実さんも悲しくなるでしょ。」と話し始めました。

だまって話を聞くヤシの実さんの後ろでは、
同じように話を聞いている友達のヤシの実さんがいました。
打ち寄せる波の囁きと、葉っぱさんの話し声だけが
響いていました。

「みんなが楽しく、愉快になるには、
自分のことだけにならないことだよ。
ヤシの実さんの気持ちが、まわりの気持ちなんだ。
だから、何があっても投げ捨てないで、
話してあげるようにしようね。

みんな優しい心をもっているんだ。
ただそれが隠れてしまっているだけなんだ。
だから、ヤシの実さんが呼び戻してあげればいいんだよ。

 

いよいよ次回が最終回
 

2021.7月

ー前編につづく【4】


でも、そんなこと言ってあの鳥とこの鳥を変えて、
って言いだしたら、遠くの国まで飛んでいけなくなって
しまうんだ。だからそうならないために、
一番前を飛ぶ鳥さんがいるんだ。
飛べなくなってきた鳥さんを元気付けてあげたり、
疲れてきた鳥さんを励ましてあげたりするのが
役目なんだ。皆が仲良く飛んでいけるように、、、」

そう言うと、いきなりヤシの木の目を見てこう言いました。

「良く思い出してみてごらん、
無理なことを言ってきたヤシの実さんも、
下に流れ着いてきた人間も、君を必要としていると思わない、、
君がいなくなることが我慢ならないことなんだと思わない、、、
下では、食べ物も、飲み物もなく助けてくれるのを待っている。
後ろで友達が、下の人間に取られるのが嫌で、取られないように、
行かないで‼とお願いしてきている。」

ここで、葉っぱさんは一息ついて


ひくひくしながらも、しだいに泣き止んできたヤシの実に、
こう言いました。
「君が今、なにもしないで泣いてばかりだと、流れ着いてきた
下の人間さんは、瘦せてしまって幸せになれなくなってしまう、
また、後ろの同じヤシの実の友達は、言いたくないことなのに、
会うたびに口ばしってしまって、仲良くできないまま、
毎日の島の生活が楽しくなくなってしまう、」

つづく
 

2021.6月

ー前編につづく【3】

葉っぱさんは、ヤシの実にこう言いました。
「ヤシの実さん、どうして泣いているの」

ヤシの実は、いままでのことを話しました。

すると葉っぱさん
「君に、人間と仲良くするのだったら友達になれないって
話してきたのはね、きっと寂しくなるのが嫌だから、、、
あなたとの時間が無くなってしまうことが嫌だから、、、、

本当はこんなこと言いたくないんだよ、
今まで仲良しだったんだから。
でも他の言い方を知らないんだよ、それくらい
君を友達に取られたくないと思ってるんだよ」

そこまで話すと葉っぱさんは、
大きな青空を見上げてこう言いました。

「ほら皆で仲良く飛んでる鳥さんを見てごらん。
綺麗な形をして飛んでるでしょ。
あの鳥さん達は、遠くの国まで飛んでいくだよ。
でもね、下から見てると綺麗な鳥さん達でも、
この鳥とは飛びたくない、あの鳥さんだったらいい。
ってなかなか大変なんだよ、

つづく

2021.5月