久米 信廣の 「眞」

 

東日本巨大震災

いまの文化・文明を見直すとき
現時点で必要な支援方針5ヵ条


一分間の黙祷の後、朝礼で社員にこう話しました。


『東日本巨大地震に見舞われて、自然というものの大きさ、また人間の文化・文明の無力さ、自然環境と人間社会というものを見直さなければいけない段階に来ていることを痛感します。生きている者として、犠牲者へ冥福を祈ることは勿論のこと、また被害に遭っている方に救援の手を差し伸べることは勿論のこと、それだけに止まらず、我々は今人間としての文化・文明を根本的に見直していかなければいけません。もう一度みんなが心の中にしっかりとそれを構築する、その責任があるのです。今までの歴史を見ますと、天変地異というものは少なくとも人心に反映しているといっていいでしょう。人間も自然界の一員であることが歴史の中に如実に物語られています。まさに今回の巨大地震も、現在における国会の乱れ、そしてまた国内においても海外においても人間社会における様々な乱れがあるなかで起きた出来事といえましょう。100年後・200年後の心ある人が歴史を紐解いた時、これまでと同じように私たちの生き様と天変地異の整合性を見出すでしょう。そう見抜かれてしまうのではないかと感じます。
この事故が、この事態が、この災害が我々の人生にとって、原点に帰らなければいけない大事なきっかけだと重く捉えましょう。だからといって下ばかりを向いていてはいられません。皆さん方のご家族・ご友人が東北地方にいらっしゃるのであれば早急に連絡をとり、無事であれば素直に喜ぶ、それと同時に、震災と闘う皆さん方への想いを発信し、あわせて日本の復興のために、生活を通じて社会に貢献する日々にしていきましょう。』


石原都知事が「天罰」と発言しました。この天罰は、一人の人間の次元ではなく、もちろん被災された方々に向けられた言葉でもないでしょう。日本人ひいては人類という次元の言葉でしょう。そもそも天罰とは、悪事に対する自然の報いという意味です。自然界に起こる異変、この東日本巨大地震がまさにそれに当たります。何事も部分最適が全体最適になるわけではありません。だからこそ、社会は人類規模の正義感と勇気を持つ人間を必要としているのです。批判を甘んじて受ける覚悟です。今回、私たちは次の支援方針のもとに、現時点での支援活動をおこないます。


①被災地に行かない!②むやみに救援物資を送らない!③電話・アクセスを控えよ!④不確かな情報は流さない!⑤むやみな買占めをしない、連鎖反応を起こさない!
私たちの目は前に付いています。前向きの目を十二分に活かして、命を得た私たちだからこそ、5つの支援を徹底して進めます。

 

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  • 引用: RBAタイムズ 2011.02 315号