フラッグシップの最高峰 大京「ザ・ライオンズ国立」
「ザ・ライオンズ国立」完成予想図
大京の「ザ・ライオンズ」を冠したフラッグシップ「ザ・ライオンズ国立」を見学した。
物件は、ＪＲ中央線国立駅から徒歩15分、国立市西２丁目の第一種低層住居専用地域（一部近隣商業含む）に位置する地下１階地上４階建て全83戸の規模。専有面積は67.06m2～91.79m2、価格は4,550万～7,130万円、坪単価は245万円。竣工予定は平成23年10月20日。施工は鉄建建設。設計は安井建築設計事務所。総合デザイン監修はウイ・アンド・エフヴィジョンの石倉雅俊氏。
現地はＪＲの社宅跡地。駅からやや距離があるのが難点だが､駅から現地までは一直線の富士見通りから一歩入った低層住居地域に位置する。敷地は三方道路に囲まれており､もう一方は提供公園となる。
高さ制限10mの地域だが､建基法55条2項の規定（敷地内に政令で定める空地を有し、かつ、その敷地面積が政令で定める規模以上である建築物であって、特定行政庁が低層住宅に係る良好な住居の環境を害するおそれがないと認めるものの高さの限度は、同項の規定にかかわらず12mとする）により12ｍまで緩和されているため４階建てとなった。
外観、共用部分にリュース煉瓦、御影石、ロードアイアン、ライムストーン、錆石などの素材をふんだんに用いているのが特徴の一つだ。リュース煉瓦の列柱から水が流れ落ち､地階のエントランスホールに設けられた水盤に注がれるという演出も行っている。
モデルルームタイプは、敢えて地階の 91 ㎡のタイプにしている。地階でも十分採光が取れ､ウッドデッキやタイルを敷き詰めたテラス、壁面をハンドメードタイルにしたパティオなどを演出することで､難点を解消している。リビング天井高は2400ミリだが､逆梁によってサッシ高は 2200 ミリを確保している。廊下幅もメーターモジュールを採用している。
11月の第一週からモデルルームをオープンしており､すでに三十数戸が優先分譲として分譲済だ。同社首都圏第二支店営業六部営業五課課長代理の佐野卓弥氏は、「この『国立』は『武蔵野』『武蔵野国分寺公園』を担当したスタッフが多く関わっており､『ザ･ライオンズ』の集大成」と語った。年明けから一般分譲を開始する。
なお、当欄でも紹介した「サ・ライオンズ中野坂上」は販売 1 カ月で完売している。
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「ザ･ライオンズ」を冠したマンションは全国で21棟目、首都圏では12棟目だ。記者はこのうち首都圏の「ザ･ライオンズ鷺ノ宮」と｢ザ・ライオンズ蘆花公園｣の２物件は見ていないが､見学した10棟の中でテーマ性では「ザ･ライオンズたまプラーザ美しが丘」に譲るが､もっとも洗練されたマンションだと思う。「ザ･ライオンズ」はどんどん進化している印象を受けた。
物件説明をしていただいた佐野氏によると「今年は、大京と扶桑レクセルが仕入れた物件が商品化されたため供給が多かったが､社内の規準も厳しくなってきており､首都圏では今後供給はそれほど増えない」ということだった。
佐野氏の言う通りだろう。規準を低くして供給を増やしても意味がない。それぞれの地域でナンバー一にふさわしいものを供給してこそ「ザ･ライオンズ」のブランド力は強まる。供給が増えないのは残念だが､高い規準を掲げていいものを供給して欲しい。
エントランスホール
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（牧田 司 記者 2010年12月20日）