『BUSHIDO AND THE JAPANESE SPIRIT』 (Bilingual Japanese and English[translation]Edition) |
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著 者/百瀬恵夫・篠原 勲 訳 者/池内 正直 仕 様/四六判・332頁 定 価/本体1,800円+税 発 売/創英社/三省堂書店 ISBNコード/ISBN978-4-908272-00-4 C0012
◆主な内容 日本と日本人に対する世界の評価は様々だが、日本を知る多くの外国人が口にするのは日本人のモラルの高さである。日本のどこの町(街)や村を訪ねても常に掃除・清掃が行き届き清潔である。また、日常生活においては人を思い遣り、規律を守ることが当たり前になっている。 あの2011年3月11日(平成23年)に北関東・東北地方を襲った東日本大震災の時にも、被災者は家族を亡くし家を失い、水や食料に困窮する寒空の下で、冷静沈着・我慢強く救援を待ち、略奪が行われることもなく、列を乱し我先に物資を奪い合う姿もなかった。 では、そうした日本人の世界に冠たるモラルの高さ、倫理観などは一体どこから来たのであろうか。その原点・源流は1000年も以前、いやもっと古く日本神話の時代に起因する自然信仰・御霊信仰・皇祖信仰などに端を発している「お蔭様の心」・「感謝の心」ではないだろうか。その精神文化が、やがて「大和魂」「武士道」と呼ばれるようになり、「和」を貴ぶその生き様が、現在でも日本人の精神や日本人の心のDNAとして脈々として受け継がれていると考えるべきである。 「日本精神」、それこそが「武士道」であり、「大和魂」なのである。それにしても、日本社会からサムライの心を持った人物が姿を消してから既に久しい。「あの人はサムライだ」と言えば、「男らしく毅然とした立派な人間だ」という意味で使われてきた。それは何も「能力」の高さを言っているのではない。むしろ、個人に固執する〝小我〟から他人の心に生きる〝大我〟へと昇華し、全ての責任を担い「主体者として生きる」ことへの「覚悟」があるか、ないか、が問われているのである。 私たち日本人は、今こそ、改めて「武士道」「大和魂」「もののふの心」を通じて、「日本精神」をもう一度見直す時にある。「武士道」は日本人にとって最高の道徳規範であり、大我に生きるための行動規範ともいえる。それは世界の人々にとっても貴重な精神的指針になることは疑う余地がない。 「武」とは、「戈(ほこ)を止める」と書く。「戈を止める」とは「戦いをやめる」という意味である。まさに、「武士道」こそ世界を平和に導く大きなカギになると信じるものである。
◆著者紹介 百瀬恵夫(Shigeo Momose) 現在、明治大学名誉教授 経済学博士 1935 年、長野県生まれ。 明治大学政治経済学部卒業。後に同大学大学院博士課程単位取得。 明治大学政治経済学部教授(政経学部長)、明治大学体育会柔道部長、 ケムブリッジ大学客員フェロー(英国)、環球科技大学客員教授(台湾)、 モンゴル国立大学客員教授などを歴任。
篠原 勲(Isao Shinohara) 現在、企業文化研究所理事長 1942 年、東京都生まれ。 明治大学政治経済学部卒業。東洋経済新報社入社、『会社四季報』編集長、 『週刊東洋経済』論説委員、編集局次長、取締役営業局長、取締役出版局長、 立正大学講師、鳥取環境大学環境学部教授、㈱タウ取締役などを歴任。
◆訳者紹介 池内正直(Masanao Ikeuchi) 現在、明治大学名誉教授 1943 年、長野県出身。中国・青島生まれ。 京都大学文学部アメリカ文学科卒業、同大学院修士課程修了。 明治大学政治経済学部教授。明治大学国際交流センター所長。 明治大学体育会少林寺拳法部長。 日英言語文化学会代表幹事、理事、副会長などを歴任。 |