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ポラス暮し科学研究所顧問・伊藤博明氏(70)が死去


伊藤氏(2月22日、ポラテック本社ビル1階「カフェ・バナーノ」で)

  ポラスグループのポラス暮し科学研究所顧問・伊藤博明(いとう ひろあき)氏が3月8日、死去した。享年70歳。お通夜は3月11日(日)午後6時〜、告別式は12日(月)午前11時〜。式場は戸塚奉斎殿(横浜市戸塚区戸塚町4811-1、電話045-861-7676)。喪主はご令室の伊藤美智子さん。

 伊藤氏は1941年(昭和16年)生れ。日本電建を経て1991年4月、同研究所に入社、部長に就任。2001年1月から顧問を務めていた。今年の正月には勤続20年の表彰を受けた。ポラスグループのデザイン向上に大きな役割を果たした。同社の社員から現代の利休≠ニ呼ばれるほど、日本古来のデザインをこよなく愛していた。

◇    ◆    ◇

 訃報を聞いて絶句した。伊藤氏とは16日前の2月22日、ポラスグループのポラテック本社ビル竣工式でお目にかかり、伊藤氏がデザインしたという1階のカフェ「カフェ・バナーノ」でコーヒーを飲みながら歓談したばかりだ。お元気そうで、「どうだ。ここは市民に開放するんだ。ここは喫煙者だって排除しないのだよ」と、記者にタバコを勧め、パイプをくわえ案内役を買っていた。「内と外を遮断しないよう門塀を低くし、植栽も施した。2階の『北辰工務店』の侘び寂び≠燒lが提案したんだよ」と語っていた。

 街路樹の話にもなり、「最近の街路樹は丸坊主。あれじゃ樹木もかわいそう。ケヤキは箒を逆さにした形が美しいんだよ」と、最近の街路樹の剪定に苦言を呈した。かつてポラス暮し科学研究所の近くの桜の名所で記者団と歓談したことも話した。また花見をしようというお誘いも受けた。

 ご冥福を祈ります。

合掌

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(牧田 司記者 2012年3月9日)