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 衣類保管サービス「ワン・モア・クローゼット」導入第一弾

伊藤忠都市開発「クレヴィア中目黒」


「クレヴィア中目黒」完成予想図

 伊藤忠都市開発が衣類保管の新サービス「ワン・モア・クローゼット」を導入した第一弾マンション「クレヴィア中目黒」を見学した。「ワン・モア・クローゼット」は収納スペースに困っている購入者に、3年間90着までの衣類を無料でクリーニングした上で保管するサービスで、希望しない人はキッチンやレンジフード、浴室掃除サービスなどに変更することもできる。

 物件は、東急東横線中目黒駅から徒歩4分、又は代官山駅から徒歩10分、目黒区青葉台1丁目に位置する14階建て全65戸の規模。専有面積は30.58〜56.16u、坪単価は353万円。入居予定は平成24年8月上旬。7月に1期45戸を供給しており、残り2期を10月下旬に分譲する。

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 ワン・モア・クローゼットはいい提案だ。クリーニングしてもらった上、きちんと管理してもらい、出し入れも簡単のようだから女性は飛びつくのではないか。サービスは、入居時に6枚のサービスチケットが渡され、チケット1枚につき1パックのサービスが利用できる。1パックで衣類15点を分をクリーニングした上、防ダニ・防カビ加工し、最長9カ月預かってもらえる。必要なときいつでも宅配が可能。

 このほか、布団丸洗い、ピカピカキッチンパック、つやつやレンジフードパック、きらきら浴室パックなどにも利用できる。同社のグループ会社、伊藤忠アーバンコミュニティがサービスを提供する。他のコンパクトマンションなどにも採用していくとしている。

 ただ、少し言わせてもらえば、女性には「思い切って捨てる」ことを提案したい。着られなくなった洋服や着物、履けなくなった靴・ブーツ、流行遅れのカバンなど溜め込むことを趣味にしているのではないかと思うほどたくさん持っているのではないか。若かりしころの容姿を含め過去のもろもろの遺物はすっぱりと切り捨て、未来に生きてほしい。「過去を捨てきれないのは男のほう」という反論も食らいそうだか…。

 「収納が足りない」と考える前に、一体いくらのマンションに入居しているかを考えてほしい。都心なら坪200万円も300万円もする。もしトランクルームのように借りるとすれば、年間数十万円は下回らないはずだ。保管料と天秤にかけたら半分は捨てられるものではないか。

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 それにしても、同社の提案力は目を見張るものがある。少しさかのぼって紹介しよう。業界に与えたインパクトの大きさで言えば、 70 年の超長期定期借地権付きを提案した「タンタタウン」だ。この超長期定借はその後の業界の流れを作った。今回のワン・モア・クローゼットを「収納」でくくれば、同社は10年も前から熱心に取り組んでいる。流行語にもなった「頭のよい子が育つ」をテーマにしたマンションを最初に分譲したのも同社だ。

 最近では、ユーザーの声を企画に反映した「モット・キッチン」(2009年)、業界初のカーシェア(2010年)、家族とともに育つ「KATASU」(同)、日本初の省エネコンテスト(同)、引越しコンサルタントサービス(同)、ハード・ソフトで収納サポート(2011年)、日常の雑事に対応する「スマート・コンシェル」(同)、収納と親子のコミュニケーションがテーマの「MAMA+(ママタス)」(同)、心と健康を育む「koko kara (ココカラ)」(同)などだ。

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 「中目黒」の物件は、高単価ではあるが、単価に見合うグレードの高さだ。玄関、廊下の床、キッチンの天板、洗面室のカウンターなどは全て天然石を採用。収納はソフトクローズ機能付き、食洗機も標準装備している。建具・家具の面材のグレードが高い。

 同じ中目黒駅圏では、同社の物件と対面にある近接マンション、モリモト・三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス上目黒レジデンス」全76戸は残り1戸と極めて好調な売れ行きを見せている。

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(牧田 司 記者 2011年10月7日)