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大京 ライオンズ リビング ラボをフル装備した「ライオンズ三鷹台」

 
「ライオンズ三鷹台 欅テラス」(左)と「 ライオンズ三鷹台 楓ハウス」

 大京が分譲中の「ライオンズ三鷹台 欅テラス」と「 ライオンズ三鷹台 楓ハウス」を見学した。UR都市機構の「三鷹台団地」の敷地を一部取得して昨年末から分譲しているもので、全85戸のうち残りは7戸。女性の視点を商品企画に反映した「ライオンズ リビング ラボ」をフル装備したレンガ調の外観が印象的なマンションだ。

 物件は、「ライオンズ三鷹台 欅テラス」が京王井の頭線三鷹台駅から徒歩13分、三鷹市牟礼2丁目に位置する6階建て全46戸。現在分譲中の4戸の専有面積は63.79〜66.32u、価格は4,350万〜4,640万円。竣工予定は平成24年6月25日。施工は大末建設。設計はINA新建築研究所。

 「ライオンズ三鷹台 楓ハウス」が三鷹台駅から徒歩14分、三鷹市牟礼2丁目に位置する5階建て全39戸。分譲中は3戸で、専有面積は70.43〜73.20u、価格は4,570万〜4,780万円。竣工予定、設計、施工は「欅ハウス」と同じ。

 同社のマンションはたくさん記事にしてきたので省略するが、このマンションも同社の他のマンションと同様、レベルの高いマンションだ。平均の坪単価220万円もリーズナブルなものだ。用途地域は第一種中高層専用地域で、建蔽率60%、容積率200%の地域だが、地区計画により建蔽率は40%、容積率は120%に抑えられ、高さ制限も20mになっている。双方の住棟は、提供公園「赤とんぼ公園」をはさんで隣接している。

 物件名にも「欅(ケヤキ)」と「楓(カエデ)」が付けられているように、既存樹をシンボルツリーとして残しているのも特徴の一つだ。

 住戸の商品企画では、申し込み倍率が7倍にもなった82uのモデルルームタイプが秀逸だ。「プライベートパティオ」が付いており、最上階の住戸はリビング天井高が 3.2 mだ。エントランスには、ルーバーを設置し、「カスタム・アイ・パネル」「マルチエントクローク」「「アレンジシェルフ」「ランドリーキューブ」「キレイドレッサー」「ピュアライトキッチン」など、同社独自の「ライオンズ リビング ラボ」をフル装備。このほか、換気機能付き玄関ドア、突き板の幅広フローリング、コの字型御影石キッチン天板、御影石を天板に採用したカップボードなども標準仕様だ。

◇    ◆    ◇

 建設地には地区計画が定められており、建物の絶対高さが20mになっていると書いた。地区計画は建前としては近隣住民の合意の上で決定されるのだから批判はしないが、第一種中高層専用地域は中高層住宅の良好な環境を守る地域だ。一般的にマンションの1フロアは高さ約3mだし、間取りの可変性、メンテナンスのしやすさなど考慮して3.1〜3.2mとする建物も少なくない。

 だから、建物の絶対高さは良好なマンションが建てられるよう3mから3.2m刻みで実施すべきだと思う。今回のケースでは6階くらいを想定するのであれば18〜19.2mだし、7階であれば21〜22.4mだ。20mというのは、いったい何を根拠に定めたのかその理由が分からない。行政も学識経験者も建物の高さを低くすれば住環境が守られると妄信している。良好な居住空間の視点がまったく欠落している。

 大京は、最上階の住居だけ天井高を 3.2m(ライオンズ欅)にしたのはこの地区計画があるためだ。高さ制限が21mだったら7階建てにしたはずだ。階数を増やせばそれだけ戸数は増やせるし利益もでる。1戸当たりの価格を下げることも可能だ。

   
エントランス                       ダイニング・キッチン

絶対高さ制限の背景にある100尺規制とは 大澤論文(2008/6/10)

高さ規制「住民は知るべき 行政は伝えるべき」大澤研究員(2008/6/3)

全国に広がる「絶対高さ規制」目黒区は11月決定へ−@(2008/6/3)

(牧田 司記者 2012年5月16日)