RBA HOME> RBAタイムズHOME >2011年 >

今年のファウスト(冒険)大賞に「日台黒潮泳断チャレンジ」の鈴木一也氏


鈴木一也氏

 サイバードホールディングスが「ファウストA.G.アワード2011」授賞式

 今年の冒険王は「日台黒潮泳断チャレンジ 2011」を成功させた鈴木一也氏−−サイバードホールディングス(堀主知ロバート・社長兼グループCEO)が運営する “ 冒険・挑戦・貢献 ” をテーマに活動する新世代のジェントルメンズクラブ「Faust Adventurers' Guild」(ファウスト・アドベンチャラーズ・ギルド、以下ファウストA.G.)は12月5日、世界中の冒険家や挑戦者にエールを贈る「ファウストA.G.アワード2011」の授賞式を行い、最高の賞である「ファウスト・オブ・ザ・イヤー(ファウスト大賞)」に鈴木一也氏を選んだ。鈴木氏は、沖縄・与那国島から台湾・蘇澳まで、世界三大潮流の流れる東シナ海110キロをスイマー6人で泳ぎ、東日本大震災の被災地から復興義援金のお礼のメッセージを台湾に伝える「日台黒潮泳断チャレンジ 2011 」を立ち上げ、9月17日〜19日にかけて泳ぎ、成功させた。鈴木氏は「ファウスト・ソーシャル・コントリビューター・オブ・ザ・イヤー(ファウスト社会貢献活動賞)」とダブル受賞。

 鈴木氏は「受賞は密かに楽しみにしていた。私だけの受賞ではなく、他の5人のスイマー、クルー、関係者、台湾の方々みんなが頂いた賞。日本と台湾、中国は複雑な関係があるが、国と国との関係、枠を超えて民間外交、交流ができた。これをきっかけにさらにモチベーションを高くし、活動していきたい」と受賞の喜びを語った。

 プレゼンテーターで、2009年の最初の「ファウスト・オブ・ザ・イヤー(ファウスト大賞)」受賞者でもある元 F 1ドライバー・片山右京氏は「世界は時として不条理なことが起こる。そんなときこそ、何をやり、何を伝えたらいいのかを皆さんは冒険を通じて発信してくれた。冒険は生きるための源が宿るもの。その姿が、たくさんの人が勇気や諦めないで生き抜いていく力を与えると信じている。皆さんはそれを実証した」とエールを贈った。

 その他の各賞受賞者は次の通り。

 「ファウスト・アドベンチャラー・オブ・ザ・イヤー(ファウスト冒険家賞)」 荻田泰永・角幡唯介両氏 荻田氏は、2000年から北極冒険の旅を続けており、19世紀半ばに129人全員が行方不明になった「英フランクリン隊」の足跡をたどるため北極圏1600キロを徒歩で踏破した。角幡氏は、この冒険譚を小説すばる(集英社)に 2012年1月号から連載するために同行した。

 「ファウスト・チャレンジャー・オブ・ザ・イヤー(ファウスト挑戦者賞)」 Alain Robert(アラン・ロベール)氏 アラン氏は、世界一の超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」828メートルを6時間40分をかけて登頂に成功。アラン氏は、新宿センタービルに無許可・素手で登り逮捕されたこともある、世界的に有名なフリークライマー。

 「ファウスト・ソーシャル・コントリビューター・オブ・ザ・イヤー(ファウスト社会貢献活動賞)」鈴木一也氏 鈴木氏はファウスト大賞とダブル受賞。

 「ファウスト・スペシャル・プライズ(ファウスト特別賞)」篠塚建次郎氏 篠塚氏は、1997年のパリ〜ダカールラリーで日本人として初優勝するなど世界的に知られるフリードライバーの篠塚建次郎氏が受賞。現在、東海大のソーラーカーチームに所属。08年、10年にFIA公認アフリカ大陸初全長4,000キロ超の世界最長ソーラーカーラリー「サウス・アフリカン・ソーラー・チャレンジ」を2連覇。09年、11年のオーストラリア大陸3,000キロを走破する「グローバル・グリーン・チャレンジ」も2連覇した。

 「JustGiving スペシャル・プライズ(JustGiving 特別賞)」為末大氏 為末氏は、01年の世界陸上の400メートルハードルで銅メダルを獲得。短距離トラック種目としては五輪、世界陸上を通じて日本人初のメダリスト。東日本大震災の復興支援のため、日本のアスリートらに呼びかけ TEAM JAPAN を結成。災害復興支援を行なうNPOの Civic Forceへ寄付を募り、チーム合計寄付金額3,200万円超、チーム参加人数130人超、寄付件数3,500件超の活動を行なった。


左から片山、角幡、荻田、鈴木、アラン、篠塚、堀の各氏(為末氏は五輪出場の練習のため欠席)

◇    ◆    ◇

 この授賞式の取材は、「日台黒潮泳断チャレンジ 2011」のスイマーの一人であるサンフロンティア不動産の石井健太氏から勧められた。そこで、主催者のホームページを見たら、鈴木氏もノミネートされてはいたが、その他も強豪ぞろい、錚々たるメンバーだった。

 鈴木氏が落選したら、何のために取材したか問われそうなのでためらっていたが、石井氏から「手ごたえはある」と知らされたので、取材を決断した。鈴木氏が最高の賞を受賞したのはとても嬉しかった。

 鈴木氏に聞きたかったのは、われらが不動産業界の星・石井健太くんが落伍しなかったのか、他のスイマーに迷惑をかけなかったかだった。鈴木氏は「健太が足を引っ張ったというコメントが欲しいのですか」と笑い、「いえ、健太もがんばりました。スイマーの一人がスズメバチに刺されたような痛さが伴う有毒なクラゲに刺されたときは、彼を休ませ、他のスイマーが代わりに泳ごうと健太が率先して提案してくれた」と話した。サメにもダツ(光に向かって突撃し、死に至らしめることもある魚)にも襲われなかったようだ。

     
アラン氏                        角幡氏(左)と荻田氏

   
篠塚氏                        台湾のメディアから取材を受ける鈴木氏

日台黒潮泳断チャレンジ2011 無事スタート!(9/17)

謝謝台湾!日台黒潮泳断チャレンジ2011実行委が会見(9/13)

台湾の義援金に謝意込めて 沖縄〜台湾150キロ遠泳(9/13)

(牧田 司記者 2011年12月5日)