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  謝謝台湾!がんばろう日本 「日台黒潮泳断チャレンジ 2011」

実行委員会が会見

がんばれ健太くん 不動産業の星


左から石井、鈴木敦、鈴木一、松本、山田、清水の各氏

 東日本大震災での台湾からの200億円を超える多額の義援金に謝意を示すために、震災で被災した東北地方からのメッセージを携え、沖縄県与那国島から台湾・蘇澳 ( すおう ) まで約150キロを6名のスイマーが遠泳で渡るという前人未到のチャレンジを行う「日台黒潮泳断チャレンジ 2011」実行委員会の記者会見が9月13日、後援に名を連ねる「台北駐日経済文化代表処」で行われ、実行委員長の松本ケ彦氏と5人の泳者(1人は欠席)がチャレンジを行う経緯や意気込みなどを語った。

 最初に挨拶した松本氏は、「3月18日、青年が私のところにやってきて、台湾の支援に感謝する意を表するために台湾まで泳ぎたいと真顔で言った。『本当かよ』と思ったが、熱い思いを聞くうちにやろうということになった。その青年が今日紹介するパナソニックに勤務するリーダーの鈴木くんです」と語り、その後、3度の現地調査、台湾当局などとの折衝、船のチャーター、仲間集めなど経緯を紹介。

 「スポンサーがつかずお金の工面も大変だが、何とかもう少しで目標額に達する。東北三県の知事のメッセージも頂いたし、被災地出身の泳者も最後に決まった。台湾は大変な盛り上がりを見せている。黒潮を渡るなど過去にないチャレンジだが、勇気あることを示し、元気がないといわれる若者に刺激を与えたい」と話した。「台風が発生しそうな気配だけが心配」と語り、その場合は日程を変更することも考えているとした。以下、泳者のメッセージ(発言順)。

 鈴木一也氏  20歳代までは勝つことばかり考えてきたが、30歳になってスポーツを通じて何を次代に残すかがキーワードになった。子どもたちにあきらめないこと、勇気を持つこと、挑戦することの大切さを伝えたいと思っている。今回は、どこよりも早かった台湾の義援金に衝撃を受け、水泳という手法で両国の国際交流にも貢献したい。鈴木氏は1979年生まれ。明大卒。大学までは全国トップレベルの成績を残しており、現在は湘南を代表するオーシャンアスリート。

 鈴木敦士氏 南相馬には祖母が住んでいる。スポーツを通じて社会貢献したいし、日本を元気にしたい。鈴木氏は1980年生まれ。かつては全国トップレベルのスイマー。東京消防庁に勤務しており、全国消防救助技術大会で3連覇を達成。

 石井健太氏 昨年、 52キロを15時間で泳いだ。2年先輩の鈴木さんから声を掛けられ参加を決意した。サラリーマンとしても、こうした生き方があることを示したい。石井氏は1981年生まれ。福岡県出身。かつては全国トップレベルのスイマー。今年の「佐渡国際トライアスロン大会」のスイムの部門で断然トップの成績を残した。

 清水雅也氏 国境を越えて、泳ぐことのすばらしさを伝えたい。清水氏は現在、拓大に在学中。ライフセービングの世界大会にも出場。日本チームのエース。

 山田浩平氏 このチャレンジのことは小学生時代の先生から聞いた。子どもに希望を与え、台湾には感謝の気持ちを伝えたい。山田氏は福島県相馬市出身。現在は中大水泳部に所属。

     
東北3県の知事のメッセージを紹介する松本氏(左)とリーダーの鈴木一也氏

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 6人の泳者のうち山本晴基氏は所用で欠席。6人はそれぞれ30分交代で45時間かけて目的地に着く予定だ。鈴木リーダーは「夜間は、光を照らすとダツという刺されると死傷することもある魚に襲われる危険性があるので、真っ暗な中で泳ぐ。2時間半後にそれぞれ自分が泳ぐことになるが、食事も仮眠もきちんととり万全の態勢で望む」と話した。

 チャレンジのスタートは9月17日(土)午前5:00で、ゴールは19日(月)午前10:00の予定。実行委員会はホームページで極力、泳者の状況を伝えるという。

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 泳者とクルーには是非とも成功させていただきたい。記者はとりわけ不動産業界の星$ホ井健太くんにはがんばってほしい。

 何しろ、不動産業の市場規模は国内総生産は全体の13.2%を占める約62兆円(平成21年度)、法人数は全産業の10.8%に当たる約30万社、従業員数は約70万人、宅建業者数は約12万7000社にも達する。関係者全員の声援が背景にあることをプレッシャーではなく勇気に変えてがんばってほしい。

 ただ、写真を見ていただければ分かるが、身長172センチ、体重66キロ、胸囲100センチの健太くんの身体も立派だが、他の選手より背が低く、色も白いのが気がかりだ。みんなボディビルダーのようだ。佐渡トライアスロンでのスイムではプロをしのいだのだから大丈夫だろうが、他の選手に迷惑をかけるようなことだけはしないでほしい。がんばれ健太くん!不動産業のキラ星のすごさを見せてやれ!

 それにしてもどうしてテレビの実況中継がないのか。サメの大群やダツの襲撃の恐怖と戦い、黒潮の荒波に抗して突き進む鉄人スイマーのほうが、なでしこよりずっと視聴率も稼げると思うのだがどうだろう。ある新聞社の記者が船に乗って取材するそうだが、うらやましい限りだ。


石井氏

※「日台黒潮泳断チャレンジ 2011」実行委員会は、プロジェクトに必要な資金約960万円を集めるため9月16日を期限に1口3000円の出資を呼びかけている。詳細はHP http://strongheart.jp/nittai-sc/へ

台湾の義援金に謝意込めて 沖縄〜台湾150キロ遠泳(9/13)

(牧田 司 記者 2011年9月12日)