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「ピンク」一色 住林の新商品「ｍａｍａｔｏ (ママト) 」発表会
テーマは「ママも家族もハッピーになれる」
記者発表会場（経団連会館で）
住友林業は6月2日、「ママも家族もハッピーになれる家づくり」をコンセプトとした生活提案型商品「mamato （ママト）」の記者発表会を行った。企画・開発からカタログ作り、カメラマンにいたるまで育児中及び育児を経験した女性社員が中心となり、子育て世代の共感を得る仕様を盛り込んだのが特徴だ。同社が受注する戸建のうち20歳代、30歳代の割合が50％となり、そのうち子どものいる世帯が70％を占めていることに対応したもの。
家族同士のコミュニケーションが広がり、家族の絆が深まるよう「ダイニング」を中心とした新しい提案を行うほか、「収納」や「動線」を工夫して、「サブクローゼット」を配置したり、床は本物の木の「無垢床」を採用、自然のエネルギーを取り込んだ「涼温房」を提案している。
挨拶した同社代表取締役専務執行役員・早野均住宅事業本部長は、「10年前は、当社が受注する戸建ての3分2は50歳代から60歳代だったが、今は20歳代から30歳代の若い層が中心になってきている。当社は300年以上の歴史があり、国土の900分の1の社有林を持っている企業として知られるが、若い人に聞くと『それって、どういうメリットがあるの？ 』といわれる。そこで、子育て世帯が抱える育児、家事、健康などの問題に家づくりで解決できないかとプロジェクトチームを立ち上げた。新商品は、前々期比で5倍超の伸びを見せている主力商品のBF（ビッグフレーム構法）はもちろん、MB（マルチバランス）、ツーバイフォー商品にも対応できる｣などと、開発の経緯について語った。
発売開始は2011年6月2日からで、販売エリアは全国が対象。本体価格は3.3㎡あたり45.3万円から ( ツーバイフォー構法・税込) 。 初年度販売目標は500棟。
外観予想図
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いくつか驚いたことがある。ひとつは報道陣の多さだった。関係者に聞いたら約130人。広い会場が満席になった。デベロッパーのマンションの記者発表会などではまずこれほどの人数は集まらない。
広報担当者は「90人ぐらい集まった発表会があったがこれほど集まったのは記憶にない」といい、早野専務も「これほどたくさん集まっていただいて感激している。史上初めての多さ｣と語った。
これまでハウスメーカーの取材は多くないが、 BF 構法などの受注が好調な同社の意気込みが報道陣の多さにつながったと思う。
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もうひとつは、会場が「ピンク」一色だったことだ。パンフレットはもちろん、会場のテーブルクロス、ボード、アレンジメントの花、コーヒーを配る派遣の女性スタッフのエプロンまですべて「ピンク」が基調。同社のコーポレートカラーの「緑」がかすむほどだった。イメージ戦略も大事だから、これにも納得した。
しかし、根性が捻じ曲がっている記者は、「これは商品開発を担当したママ社員のアイデアではない｣と直感した。そこで、開発を担当した同社住宅事業本部技術部マネージャー・護田佳子氏に聞いたら「ピンクは主に男性スタッフの声」という答えが返ってきた。
「女性」を色にたとえたら、男性の十中八、九は「ピンク」と答えるかもしれないが、女性はそんなに単純ではない。試しに社内の女性10人に「自らを色にたとえたら何色？ 」と聞いたら、「スカイブルー」「黄」（2人）「白」「紫（藤色）」（2人）「オレンジ」「 … （たとえられないということか）」「虹色（どのような色にも染まるということか）」「緑」だった。
つまり、「ｍａｍａｔｏ (ママト) 」のイメージカラーは男性に選ばせておき、「あなたたちは単純ね｣と胸のうちではせせら笑い、その一方で男性に花を持たせる（男性ユーザーの財布の紐を緩めさせる）計算高さを見せたということだろう。男性は女性にかなわないとつくづく思った。
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これはハウスメーカーにもデベロッパーにも言いたいが、「家族の絆」「子育て」「はたらくママ」などをテーマにした商品については、ここ数年間でも10件はくだらないほど多く取材してきた。記者は主夫労働を10年ぐらいやった経験があるので、結構なことだと思う。
しかし、もうそろそろさらに一歩踏み込んで「夫婦」をテーマにした商品企画開発を行ってもいいのではと思う。夫婦仲がよければ、家族の問題のほとんどは解決すると思う。「女性」「ママ」をテーマにしなければならないところに、わが国の社会の問題があるのは理解できるが … 。
商品説明する護田氏（ママ社員の１人とのことだ）
感動もの〝ママサポ〟交流会「シンフォニア フェスタ」(5/28)
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子育て支援 新日鉄都市他「ザ・ミッドランドアベニュー」(2/10)
（牧田 司 記者 2011年6月2日）