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 旭化成不動産レジデンス「アトラス上大岡」完成

優れたデザイン・プラン ユーザーも評価


「アトラス上大岡」

 旭化成不動産レジデンスは3月15日、旭化成の社宅・グラウンド跡地に建設した戸建てとの複合開発のマンション「アトラス上大岡」の記者竣工見学会を行った。ランドスケープデザインが優れており、同社グループの「くらしノベーション研究所」が開発した「+NEST」を盛り込んだ住戸デザインもユーザーに評価されたようだ。

 物件は、京浜急行線上大岡駅からバス10分徒歩4分、横浜市港南区大久保3丁目に位置する7階建て全139戸の規模。専有面積は70.09〜95.24u。坪単価は140万円前後。設計・監理はアーキサイトメビウス(今井敦氏)。施工は間組。昨年から分譲されており、現在、残りは22戸。

  
ペニンシュラキッチン                         物干しポール

 このマンションについては、分譲開始時にも記事にしているので、そちらを参照していただきたいが、まず売れ行きについて。分譲時に聞いた単価は極めてリーズナブルなものだと思った。問題は標高66メートルという急坂をユーザーがどう評価するかと書いた。残り22戸とは大健闘だろう。

 現地で説明を受けた同社開発営業本部販売部・青山幸生氏によると、人気の要因は、一つには価格の安さがある。駅近の物件と比べると20坪で少なくとも1,000万円ぐらいの差があり、仮に現地までの行き帰りにタクシーを利用してもおつりが出て、しかも広い住居に住めるという魅力をこのマンションは持っているということだった。

 地元と横浜市の居住者が購入者の7割を占めているが、3割が地元以外というのも興味が引かれた。まったく地縁のない栃木県などの県外居住者もいるという。単身女性の購入も5名ある。

   
+NEST 家族ロッカー                       出前の器などを入れるボックスもある郵便受け

 オプションがなく、「ペニンシュラキッチン」「+NEST 空間」「室内物干しコーナー」「家族ロッカー」や食洗機、ディスポーザーなどを標準装備したのも評価されたという。白を基調にした内装デザインもいい。

 もう一つはランドスケープデザインだ。設計を担当したアーキサイトメビウスの物件はたくさん見てきたが、光と風と緑を巧みに取り込んだデザインがいい。ガラスファサード、メインとサブのエントランス、中庭、屋上庭園、戸建てとの共有の集会所・緑化空間などがある。

 同社のマンションといえば、想像をはるかに超える完成後の出来がよかった同潤会の建て替えマンション「アトラス江戸川アパートメント」を思い出すが、今回のマンションもなかなかいい。

 戸建て街区の33区画は全て完売。街並みもできつつある。陸屋根の「へーベルハウス キュービック」だけに統一した団地で、白の外観が特徴。自主ルール(ガイドライン)を設けて全住戸への太陽光発電システムを搭載した。

  
中庭

上大岡に爽やかな風 旭化成「しぜんごこちの家」(2012/10/18)

「くらしノベーション」の知見生かす「アトラス上大岡」(2012/1/26)

(牧田 司記者 2013年3月15日)