第21回 RBA 野球大会 中国大使杯 総合優勝戦(3月19日)から 「指導の基本は人を育てること」越谷総合技術高・大谷監督 埼玉県立越谷総合技術高等学校の野球部の6選手と大谷慎吾監督(後列左から3人目) インターンシップで第三企画を訪問し、また久米信廣・第三企画社長が学校で講話をした縁で、埼玉県立越谷総合技術高等学校の野球部の6選手が総合決勝戦のボールボーイを務めた。 同校野球部は部員16名。県大会ベスト32がこれまでの最高成績。生徒を引率してきた大谷慎吾監督が采配を揮った試合では、甲子園に出場した本庄一に2−5で敗れたのが2番目の成績で、ベスト64だった。強豪が多い同県の東部地区大会ではなかなか勝ち上がれないでいる。 記者が「RBA野球の選手は野球ばかりやっているわけではない。本業の仕事も頑張っており、みんな野球と仕事の両立を目指している。何より素晴らしいのは礼儀が正しいこと、パワーがあること」と説明したところ、大谷監督は次のように語った。 「高校野球大会の参加校は約4,000校。甲子園に行けるのはそのうちのごく一部。私もそうですが、高校野球の監督が生徒に教えるのは、基本的には人を育てること。社会人になって恥かしくないように礼儀作法をしっかり教えることです」と。 大谷監督が言うように、甲子園に出場できる選手の数はせいぜい1,000人程度だ。3,000人強の東大入学募集人員の3分の1だ。高校球児は3年間、それぞれ春、夏の大会出場チャンスはあるが、それでも高いハードルであるひとに変わりはない。プロの道となると、毎年のプロ入団選手は百数十人だから、東大入試よりはるかに難関だ。 このように東大に入るより難しい道を高校球児は目指している。県立越谷総合技術高等学校野球部キャプテン藤崎紘文くんは「就職しても野球は続けたい」と語り、池畑徳一くんも「鉄道関係の整備士になりたいが、社会人野球もやりたい」と語った。 総合優勝した旭化成ホームズの野球部の選手は本業でもエリート集団だ。景気・業績の悪化から野球部などのスポーツ部の休部・廃部が相次いでいるが、同社はそのような選択が誤まっていることを証明している。チームの育ての親、平居正仁専務が4月1日付で同社社長に就任する。チームは平居専務の社長就任に最高の花を添えた。 |
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(牧田 司記者 2010年3月20日)
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