億ション並みの設備仕様 アパ「CONOE」常設モデルルーム館 「CONOE 〈赤坂丹後町〉」完成予想図 |
本日(11月11日)、アパが昨日、報道陣や関係者向けに公開した「CONOE 〈赤坂丹後町〉」のモデルルーム&「CONOE」常設モデルルーム館を見学した。 物件は、東京メトロ丸の内線・銀座線赤坂見附駅から徒歩6分、港区赤坂4丁目の第2種住居地域(容積率400%)に位置する8階建て全20戸の規模。専有面積は38.85m2〜60.81m2、価格は未定だが、坪単価は400万円台前半の予定。竣工予定は平成23年9月下旬。販売開始は平成23年1月下旬。販売代理は住友不動産販売。 現地は、山脇学園が向かいにあり、周囲はビルなどが建ち並び、坪単価551万円の三井不動産レジデンシャル他「パークコート赤坂 ザ タワー」にも近接している。 同社のホームページによれば、「CONOE 〈赤坂丹後町〉」のモデルルームは新ブランド「CONOE (コノエ)」シリーズ本格始動に伴い、今後供給する都心3区のマンションの常設モデルルームとして使用するという。 記者会見では、アパグループ代表の元谷外志雄氏が「本プロジェクトは、都心一等地、赤坂の高台好立地にプレミアマンションシリーズ最上級ブランド『CONOE (コノエ)』として建設する。SUMMIT5におけるマンション7棟、ホテル12棟・合計19プロジェクトを同時に開発しているが、今後もアパホテルの良さを生かしたマンションを積極的にして展開していく」と述べたとしている。 常設モデルルームの主な特徴は、@共用廊下部分はアパホテルでも採用している世界のINVISTA社の高級カーペットを採用A玄関扉は業界初となるピアノブラック鏡面塗装を採用B玄関ホールおよび居室内の各部材については天然石等の天然素材を採用Cリビングドアは「ソフトクローズドア」を採用DLED照明やLOW-Eガラス(低反射ガラス)、超節水型トイレなどを採用E各住戸の照明を玄関・主寝室それぞれで一括オフが出来る「一括スイッチ」の採用――など。 ◇ ◆ ◇ 同社の「CONOE」については、先に書いた「CONOE 〈東日本橋〉」の記事を参照していただきたいが、今回はさらにグレードアップされていた。ソフトクローズドア、引き戸のほか、ドアノブは帝国ホテルでも採用されているという本革張りが採用されていた。この種のドアノブを見たのは、三井不動産レジデンシャル他の「芝浦」の賃貸マンション以来だった。 この他、玄関ドア、建具・面材、総御影石張りのキッチントップなど、間違いなく億ション仕様だった。
◇ ◆ ◇ 記者は、この10年間で200件を下らないコンパクトマンションを見学しているが、これほどグレードの高い設備仕様のマンションを見たことがない。3年前、東急不動産が坪456万円で分譲した「クオリア神南フラッツ」もグレードが高かったが、「CONOE」のほうがグレードは高い。 問題は価格だ。設備仕様グレードを上げ価格を上げるのはどこでも出来る。逆に設備仕様のグレードを下げ、価格を下げることも出来る。記者は、現地を見たとき、マンションとしての相場は坪500万円以上かも知れないが、敷地面積が約377平方bしかないことから、そこまでしないだろうと読んだ。 それにしても、坪単価400万円台前半 というのは割安感がある。これまで、コンパクトマンションの設備仕様に不満を持っていたユーザーの心を捉えるかもしれない。 同社は、都心3区で供給 棟数 ナンバー1になると標榜しているが、この設備仕様でこれほどの割安感を出せるのであれば、その可能性は大いにありそうだ。 ◇ ◆ ◇ 一つ注文をつけるとすれば、常設モデルルームは意匠デザインがやや物足りなかった。せっかくグレードの高い素材を使っているのに、「色」を用いすぎだと思った。白、黒、グレー、ブラウン、オレンジなど5〜6色は使用されていた。 もうひとつ、せっかく天然石や天然木を採用しているのだから、巾木などもグレードを上げて欲しい。大手に負けないブランドを構築するには、全てを圧倒するデザイン力が必要ではないかと感じた。 |
(牧田 司 記者 2010年11月11日) |