驚嘆の売れ行き 三井不動産RD「パークホームズ グランファースト」 「パークホームズ グランファースト」完成予想図 |
昨日(11月8日)見学した三井不動産レジデンシャル「パークホームズ グランファースト」が驚くべき売れ行きを見せている。 物件は、京浜急行大師線鈴木町駅から徒歩1分、川崎市川崎区港町の工業地域に位置する7階建て・15階建て全303戸。専有面積は58.87〜95.45平方b、現在分譲中の住戸の価格は3690万円〜5500万円(最多価格帯3700万円台)、坪単価175万円。竣工予定は平成23年4月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。 7月中旬から2期に分けて分譲されたが、現在までに290戸が売れており、残りは13戸しかない。4カ月足らずでほぼ完売の状況だ。 現地は、三楽オーシャン(現メルシャン)の工場跡地。周囲はメルシャンや味の素の工場、中央研究所などの敷地で、生活利便施設としては、敷地に隣接してイトーヨーカドーがある程度。近くには川崎競馬場や競輪場もある。 ◇ ◆ ◇ 現地の販売担当者から販売状況を聞いて、わが耳を疑った。残り13戸とは冗談かと思った。 そもそも、この物件はこの日の取材対象には入っていなかった。改めて書く川崎市住宅供給公社が12月に分譲する川崎駅圏の「川崎ゲートタワー」を見学するのが目的だった。販売は三井不動産レジデンシャルが担当するので、同社の広報にお願いして、こちらのマンションも見学することになった。広報担当者によれば「グランファーストはよく売れている」とのことだった。「よく売れている」とは、3分の1か多くても半分ぐらいだと思った。 単価を聞いて、モデルルームを見て、売れ行き好調の理由を理解した。ユーザーはものすごく割安と映ったのだろう。 このマンションの用地については、3年前、同じ沿線の東門前駅圏で分譲された「フォレシアム」(全777戸)を取材した時に話を聞いている。売り値にして坪230万円ぐらいになるとのことだった。フォレシアムは180万円だった。フォレシアムが分譲開始された時はリーマンショック前の価格の先高観が強かった頃だ。 ところが、販売を予定していたデベロッパーが破たんして、三井不動産レジデンシャルが事業を継承したものだ。商品企画、設備仕様などはほとんど当初のままだと見た。三井不動産レジデンシャルの「パークホームズ」仕様でもない。 今年もっともよく売れたマンションは、間違いなく野村不動産「プラウドシティ池袋本町」だ。今年3月の発売開始から9月までの7カ月に全785戸を即日完売した。 「パークホームズ グランファースト」もまた今年最もよく売れたマンションの一つになる。マイナーな駅圏、しかも工場地域で前面道路がかなり交通量が激しい立地条件などを考えると、驚嘆の売れ行きだ。 |
(牧田 司 記者 2010年11月9日) |