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オープンハウス荒井社長

今期経常利益50億円達成に自信


荒井社長

今期は都心部でマンション展開 池袋に仲介店オープン

 前9月期決算で過去最高の売上高297億円、過去最高益の経常利益28億円を達成したオープンハウスが、今期も大幅な増収増益を見込む。今期目標は、売上高は前期比68%増の500億円、経常利益は78%増の50億円だが、目標達成に荒井正昭社長は自信を見せている。「第一クォーターは順調に進捗しており、売上高については断定的なことは現段階では言えないが、経常利益についてはほぼ目標達成が可能とみている」と語った。

 同社は今年1月18日、東京・丸の内ビルに用地仕入れ部門と管理部門を移転し、営業を開始した。スタッフは約60人。

 マンション用地の仕入れについては、「用地仕入れは引き続き順調に進んでおり、来期分まで仕入れた。今期は都心部の品川、上大崎、東五反田、赤坂で供給を開始する。売上高は今期が50億円、来期が100億円ぐらい。これまでの準都心部と同様、圧倒的な単価安で供給するので価格的優位性は保てる」と荒井社長は語った。

 本体の仲介部門では、今年4月、池袋に新規店舗を出店し7店舗体制とする。

 最近の市況について荒井社長は、「戸建て用地は昨年の1月が底でこの1年間で2〜3割上昇した。上昇ピッチが早く、現在は小休止の段階。今度どう動くか、景気動向も含めて私はネガティブに考えている」と語った。

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 記者が、渋谷の本社で荒井社長にインタビューしたのは昨年5月だった。そして今回、インタビューした丸ビルの事務所には60〜70鉢ものランの花などが所狭しと並び、甘い香りに包まれていた。同社の勢いを目の当たりにした。

 前回のインタビューでは荒井社長は、「私はセンチュリー21の表彰などもあり、年間2〜3回、アメリカを訪れている。アメリカの住宅ブームは2005年夏にピークを打った。その影響は早晩、日本にも出るだろうと思った。そこで2007年9月期に全て減損処理を行った。早く処理したお蔭で現在がある。巷間では100年に一度の不況などといっているが、私は価格調整の速さからいって、回復も早いと読んでいる。今は追い風が吹いている」と語っている。

 今回は、「価格上昇ピッチが早すぎる」とは語ったが、その後の展開はまさにそうなった。オープンハウスの快進撃はとどまるところを知らない。

 辞去するとき、「丸ビルの食事は高いが…」と質問したら、「さっきもローソンの弁当を買ってきて食べた。渋谷では松屋をよく利用している」と笑っていた。


丸ビル事務所内に置かれているお祝いの花

オープンハウス9月期決算予想 過去最高の増収増益へ(5/19)

(牧田 司 記者 2010年1月26日)