横浜市住宅供給公社&伊藤忠都市開発
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伊藤忠都市開発が1月17日から分譲を始めている「アイ マークス横浜桜木町」を見学した。
物件は、横浜市営地下鉄ブルーライン桜木町駅から徒歩2分、またはJR京浜東北線・根岸線桜木町駅から徒歩4分、横浜市中区花咲町一丁目に位置する9階建て全57戸(うち非分譲6戸、非分譲施設5区画)の規模。専有面積は29.25u〜73.74u、現在分譲中の住戸の価格は2,018万〜4,988万円、坪単価は220〜230万円。建物は平成20年12月24日に竣工済み。事業主は横浜市住宅供給公社。 これまで来場者は300件近くに達しており、1期42戸のうち30戸超に申込が入っている。販売代理の伊藤忠ハウジングの販売担当者によると、「土・日曜日は対応スタッフが足りないぐらい。自信を持って勧められる物件」と語った。 約1カ月で30戸超の申込みだから、極めて好調といえる売れ行きだ。 人気の要因は、何といっても価格の安さだ。記者の相場観からすれば坪単価250万円から280万円だ。それが220〜230万円平均というから、間違いなく割安だ。 周辺は野辺町の繁華街で、必ずしも住環境として恵まれてはいないが、この立地条件を納得できる単身者、DINKSなどにとっては絶好の立地だろう。みなとみらいは中古でも300万円前後だろうし、新築なら400万円近くするはずだ。記者は、みなとみらいのような計画的な街もいいが、繁華街の真ん中にあるこのようなマンションもいいと思う。 モデルルームの演出も、そのような需要層にぴったりのものだった。記者は、ノエルがどのようなモデルルームを提案していたのか分からないが、伊藤忠都市開発が提案したモデルルームを見て、これはいい≠ニ即思った。失礼ながら、横浜公社ではとてもここまでお洒落なモデルルームはつくれないだろうと思った。 申込者は、同社の読みどおり単身者からDINKSが中心で、子どもが1〜2人のファミリー(70平方b以上は5戸のみ)も人気があるという。 建物は白を基調した外観に温かみや質を感じさせるタイル素材が使用されているのが特徴。1階部分のエントランス内部の壁は櫛引き仕上げとなっていた。居室内のカラーリングは白と黒が基調で、設備仕様のグレードは普通だが、ドアは皮張りに見えるクロス張りのものが用いられていた。基本性能・居住性能は二重床・二重天井、天井高2500ミリなど。 ◇ ◆ ◇ 同物件は一昨年、ノエルが横浜市住宅供給公社がコーディネートした「優良住宅建築物等整備事業」の民間事業者として選定され、昨年10月にモデルルームをオープン、分譲開始した。ところが、同社は10月末に自己破産が決定。そこで同公社が再度事業コンペを実施。5社の中から伊藤忠都市開発が選ばれ、竣工販売となった。それまでノエルは1戸も契約できていなかった。 モデルルーム リビングルーム ◇ ◆ ◇ 横浜市住宅供給公社のマンションを見るのは、平均10倍の競争倍率で即日完売した一昨年の「横浜ポートサイドプレイス タワーレジデンス」以来だ。公社が分譲事業を行っているのは全国でも同公社ぐらいだろうが、このように民間と組めばユーザーの支持を得られる物件供給は可能だ。どんどんやって欲しい。 ユーザーにも一言。このようなマンションをためらわず買うことだ。周辺の値下げ物件もいいかもしれないが、こちらのマンションは資産性(換金性)が高いだろう。 |
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(牧田 司 記者 2月19日) |