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 東京建物 新社長に佐久間一氏 中期経営計画も新たに策定


佐久間一社長

 東京建物は2月14日、平成23年12月期決算を発表するとともに、先に内定していた社長交代人事、中期経営計画などを発表した。

 新しい代表取締役役社長に就任した佐久間一氏(前代表取締役副社長)は昭和23年7月4日生まれ。昭和46年6月、東京大学法学部卒、同年7月、富士銀行入行。同行常務執行役員、みずほ銀行監査役などを経て平成15年3月、同社常務に就任。同18年3月に専務、同22年3月に副社長に就任した。

 前社長・畑中誠氏は取締役会長に、前取締役会長・南敬介氏は相談役に退いた。

 また、専務取締役都市開発事業本部長・猿田明里氏が代表取締役人事部担当に、専務取締役総務部ほか担当・加藤和政氏が代表取締役コンプライアンス部・秘書室・人事部担当も兼任する。

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 平成23年12月決算は、売上高1,669億円(前期比15.8%減)、営業損失6億円(前期営業利益240億円)、経常損失108億円(前期経常利益 136 億円)となった。

 また、特別損失として大規模再開発事業に係わるSPCへの出資などのうち現在の事業環境や今後の見通しを踏まえ評価を見直したため投資有価証券評価損 433 億円、投資損失引当金繰入額190億円、開発用不動産評価損63億円、匿名組合損失など75億円を計上したため、当期純損失は717億円(前期当期純利益63億円)にのぼった。

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 同日発表したグループ中期経営計画「Re-Start 〜自己変革への挑戦〜」(2012年〜2014年)では、前回発表した中期計画(2009年〜2014年 ) を総括。2009年〜2011年のフェーズTは、不動産市況過熱期において、マーケットに対する過信により、急速な拡大路線を進めた結果、大規模再開発プロジェクトSPCなどで損失の計上を余儀なくされ、2011年度末の目標であった営業利益300億円は未達となったとしている。

 今後3カ年の中期計画では、定量目標として営業利益350億円を設定。選択と集中により収益力・財務基盤の強化、事業構造改革などを徹底的に進めるとしている。

石橋を叩けなかったか…東京建物の業績修正に思う(2011/12/13)

(牧田 司記者 2012年2月15日)