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 記者が選んだ2012年 ベスト3マンション

  記者が選んだ2012年 話題のマンション 

建築美と機能
鹿島建設「センチュリーフォレスト」

 鹿島建設の住宅公団(現:UR都市機構)建て替えマンション「センチュリーフォレスト」(244戸)は昨年からの分譲だが、今年見学したのでやはり今年の「話題のマンション」に含める。

 渋谷駅から徒歩7分、代官山駅から徒歩8分の、坪単価が500万円の高額マンションだが、記者が見学した1月の段階で分譲121戸に対して残りは20戸しかなかった。年間に100戸も売れたのにびっくりした。

 いかにも鹿島のマンションらしく6棟分棟・分節の外観はシンプルで、居室もシンプル。床は600ミリの大判で、ドアはチーク材の突き板、ドア把っ手は本皮巻き。キッチンは独立型が基本で、洗面所のカウンタートップは黒御影。浴槽はホーロー製。プレミアム仕様のリビングダイニングの壁は塗り壁仕上げ。

 本音を明かすと、記者は鹿島の自社マンションを見学するのが一番楽しい。大手ゼネコンの中で、バブル崩壊後もコンスタントに自社開発を継続してきたのは同社のみだ。継続は力なり。物件をみると、同社の物件に込める心が伝わってくる。このマンションには、「機能的なものが美しいのではない。美しいもののみが機能的である」と語った丹下健三の言葉がふさわしい。  

感動的ですらある鹿島建設「センチュリーフォレスト」(1/25)  

(牧田 司記者 2012年12月28日)