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淵野辺でマンション大競争 3物件で814戸

野村不動産「プラウドシティ淵野辺」は強気の1期140戸


「プラウドシティ淵野辺」完成予想図

 野村不動産が8日から1期140戸の登録申し込みを開始した「プラウドシティ淵野辺」を見学した。同じエリアでは同社を含め3物件で814戸もの大量のマンションが分譲中、または近く分譲されることになっている大激戦地。年間でせいぜい150戸から200戸ぐらいしか需要が見込めないといわれているだけに、同社の1期の戸数は驚異的でもある。

 物件は、JR横浜線淵野辺駅から徒歩7分、相模原市中央区鹿沼台2丁目に位置する15階建て全340戸の規模。1期の専有面積は70.48〜100.67u、価格は2,883万 〜5,448万円(最多価格帯2,900万円台)、坪単価は151万円。竣工予定は平成25年12月上旬。施工は前田建設工業。

 物件の最大の特徴は広大な鹿沼公園に隣接していることと、マンションに隣接して大型スーパーが来年2月に開業予定になっていることだ。また、この単価の安さを考慮すると、郊外物件では設備仕様レベルも高い。

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 本来ならプラウド<uランドで、この立地条件と単価の安さからいって早期完売間違いなしと言いたいところだが、そうはいかない事情がある。

 同社だけでなく、同じエリアには大規模マンションが2物件もあるからだ。一つは現在分譲中の長谷工コーポレーション他「フリージアテラス淵野辺」(220戸)と、もう一つは東急不動産が来春にも分譲開始する「ブランズシティ淵野辺レジデンス」(254戸)だ。東急不動産は戸建てとの複合開発で、このほか戸建て61戸も予定されている。

 マンションだけでも合計で814戸だ。記者はこの淵野辺駅圏のマーケットは年間せいぜい200戸ぐらいと見ているが、同社の販売所長・岡元伯高氏も同じ意見だ。「社内でもせいぜい年間150戸から200戸ぐらいしか需要が見込めないと読んでいる。しかも、価格志向が強いエリア。地元だけでは厳しいので、広域からの集客にも期待しているが、そんなに広域から集客できないエリアだということも分かっている」という。

 岡元氏も楽観視はしていないが、それでも一挙に140戸も供給できるのは驚異的ですらある。長谷工コーポレーションの物件は分譲開始から半年が経過するが、契約済みは100戸に遠く及ばないのが現状と見られる。東急不動産は最寄り駅が矢部駅で、こちらは徒歩4分と近い地の利はあるが、同社の物件と長谷工コーポレーションの競合物件が需要を吸い上げてしまったあとで供給することになりそうで、価格下げ圧力も強い。

 同社が仮に140戸を完売しても、残りは200戸もある。来年からは三つ巴の戦いが展開される。この淵野辺のマンション販売合戦から目が離せない。


駅前のスーパーには5物件のマンションの広告看板がかかっていた

CASBEEかながわ初のSランク 長谷工他「淵野辺」(7/13)

(牧田 司記者 2012年12月10日)