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 神奈川県初のCASBEEかながわ Sランク

長谷工コーポレーション他「ブリージアテラス淵野辺」


「ブリージアテラス淵野辺」完成予想図

周辺で野村不と東急不も分譲 3物件で814戸 大激戦に

 長谷工コーポレーション(事業比率30%)・世界貿易センタービルディング(同30%)・日本国土開発(同 20%)・日立ライフ(同20%)の4社共同マンション「ブリージアテラス淵野辺」を見学した。「神奈川県建築物環境性能表示(CASBEEかながわ)」の最高評価「Sランク」を初めて取得した物件で、長谷工コーポレーションが開発した次世代企画「Be ‐ Next(ビーネクスト)」を採用した第2弾でもある。

 物件は、JR横浜線淵野辺駅から徒歩9分、相模原市中央区淵野辺2丁目に位置する14階建て全220戸の規模。専有面積は70.56〜80.76u、予定価格は2,600万円台〜3,800万円台、坪単価は139万円。竣工予定は2013年8月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、敷地の前にゴルフ練習場があり夜10時まで営業しているのでこれをどう評価するかだが、小・中学校が近接し、ショッピングセンターも徒歩3分と近い。7月26日に抽選分譲するが、来場者は120〜130件にのぼっているという。


柱型が出ないすっきりしたリビング

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 まず、特徴の一つである「CASBEEかながわ」を取得した初のマンションであることについて。今回の物件では、@ハイサッシ・玄関窓により住戸内の採光を確保A構造躯体劣化対策等級3の取得B省エネ等級4の取得C高耐久ステンレス給水システムD内壁二重壁工法により躯体と仕上げを分別−−などが評価された。

 ただ、これが初めてのSランク取得とは意外だった。これまで、横浜市では三菱地所レジデンス他「 M.M.TOWERS FORESIS 」、野村不動産「プラウド綱島」、東京建物他「Brillia City 横浜磯子」の3物件が、川崎市では東京建物「Brillia e-SQUARE」がそれぞれ「Sランク」を取得しており、「神奈川県」内ということでは初めてではない。

 しかし、横浜市も川崎市も政令指定都市であるためそれぞれ独自の評価制度を採用している。今回の「CASBEEかながわ」は横浜市と川崎市を除く市町村で初めてのSランクということだ。相模原市も政令指定都市だが、独自の評価を行っていないのはなぜだかわからない。

 それにしてもSランク取得マンションは少なすぎる。埼玉県や千葉県でも評価制度はあるがSランク取得マンションは聞いたことがない。行政もデベロッパーも積極的に増やすようにすべきだし、事業者や購入者に税制面などでもっとインセンティブを与えるべきだ。その点、東京都は進んでいる。都の独自の「マンション環境性能評価制度」でこれまで最高評価の「星3つ(全12個、または15個)」は15件ぐらいある。

 「Be ‐ Next(ビーネクスト)」は、長谷工コーポレーションが記者発表会した「ブランシエラ検見川浜マイム」に次いで2物件目だが、これは文句なしにいい。今回も扁平梁を採用して連窓ハイサッシを実現しているほかアウトフレーム工法、窓付き玄関、網戸一体型風通しサッシなどを採用している。

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 見学の帰り、通行人に聞いたら「矢部駅のほうが近い」と教えられ歩いていったら、駅近くに東急不動産のマンションと建売住宅の建築計画の看板がかかっていた。マンションが10階建て254戸、建売住宅が81戸の計画だ。また、淵野辺駅の反対側(南口)では野村不動産が「プラウドシティ淵野辺」(340戸)を分譲する。この3物件で全戸数は814戸。大激戦になるか。常識的に考えたら4〜5年分ぐらいの供給量だ。


窓付き玄関

長谷工マンションが変わる 「Be−next」提案(2012/2/27)

(牧田 司記者 2012年7月13日)