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パナホーム「マジェスティハウス新宿御苑パークナード」

シャム柿多用したモデルルームがいい


「マジェスティハウス新宿御苑パークナード」完成予想図

 パナホームが近く分譲開始する建て替えマンション「マジェスティハウス新宿御苑パークナード」を見学した。天然石や建具・面材にシャム柿をふんだんに使ったモデルルームが出色の出来で、億ションタイプは地方を含め富裕層の人気を集めそうだ。

 物件は、総武線・中央線千駄ヶ谷駅から徒歩8分、新宿区大京町に位置する10階建て全195戸(事業協力者住戸70戸含む) の規模。昭和38年竣工の富士コープ(42戸)、同40年竣工の野口英世記念館・野口ハウス(56戸)、同40年竣工の大京町マンション(17戸)の三棟共同建て替えマンション。専有面積は47.03〜127.24u、価格は未定だが、坪単価は400万円を切る模様。竣工予定は平成26年1月下旬。設計はイクス・アーク都市設計。等価交換コーディネーターは東和スペースシステム。施工は清水建設。販売代理は野村不動産アーバンネット。

 現地は、外苑西通りに面しており、道路西側には広大な新宿御苑が広がる絶好の立地。近くには野村不動産が分譲して話題になった建て替えマンション「プラウド新宿御苑エンパイア」もある。千駄ヶ谷駅のほか新宿御苑、四谷三丁目駅、信濃町駅、国立競技場駅にも徒歩10分圏だ。御苑の正門まで徒歩6分。慶応病院も徒歩4分。

 当初、三棟のマンションは個別に建て替えが検討されていたが、区分所有者の3分の2が反対(富士コープ)したり、単独事業では事業採算性に合わず断念(野口ハウス)せざるを得なかった。また、所有権、賃借権、地上権とそれぞれ異なる複雑な権利関係も事業化の壁になっていた。そうした事情を乗り超え全員合意にたどりついたのが平成22年。パナホームが事業主として決定したのは昨年の5月だ。

 建物は敷地中央の中庭を取り囲むロの字型で、屋上には屋上庭園が設置されている。


四季彩の庭「響」(完成予想図)

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 同社の首都圏でのマンション供給事例は10数件しかない。そのうちの半数近くは共同事業物件だ。共同事業物件を除きこれまで同社のマンションを見学したのは「菊名」の1件しかない。それだけにどのようなものになるのか非常に興味があった。

 設備機器はパナソニックの最新の製品が使用されているようだが、これは当たり前。驚いたのは109uのプレミアムハウスのモデルルームの出来栄えだった。床は大理石・御影石・突き板などで、高級家具材として知られるピアノ塗装の「シャム柿」の建具・面材とが実によく調和されていた。約5.1畳のキッチン、約6.0畳のDEN (シュガールーム)は圧巻だ。ドアノブは24金メッキ。バルコニーの奥行きは2.2メートル。

 「シャム柿」の突き板は、今年見たモリモト・東急不動産「赤坂」と新日鉄興和不動産「神宮前」でも採用されていたが、その量がけた違いだ。モデルルームの出来栄えとしては先日見学した丸紅「麻布台」もよかったが、甲乙つけがたい。

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 これは余談だが、モデルルームの説明をしてもらった野村不動産アーバンネットの女性スタッフがまた驚き、アメイズメントだ。何と「シャム柿」をよく知っていた。

 「シャム柿? 私の祖父がS(鉄鋼会社)の役員をやっておりまして、子どもの頃、連れて行ってもらったゴルフ場によく使われていました」


「マジェスティハウス新宿御苑パークナード」完成予想図

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(牧田 司記者 2012年12月4日)