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モリモト「ディアナコート駒場」 樺桜の建具・面材が美しい


「ディアナコート駒場」完成予想図

 モリモトの高額マンションシリーズ「ディアナコート駒場」のモデルルームを見学した。樺桜の建具・面材が美しく気品があるマンションだ。

 物件は、京王井の頭線駒場東大前駅から徒歩3分、目黒区駒場1丁目に位置する5階地下1階建て全29戸の規模。専有面積は73.00〜103.24u、価格は未定だが、坪単価は370万円になる模様だ。竣工予定は平成25年12月下旬。設計・監理はアーキサイトメビウス。インテリアデザイン監修はエフ。施工は北野建設。

 現地は、大手企業の社宅跡地。隣接地には20数年前に朝日建物が分譲して人気になった竹中施工の「朝日マンション駒場」(162戸)があり、昨年分譲して人気になった野村不動産「プラウド駒場」(223戸)が近接している。

 敷地は4方角地にあり、既存樹のサクラなど敷地全体に1,000本の樹木を植え、建物は扁平梁・ボイドスラブ工法によりすっきりした住空間を確保。住戸プランは最小10m以上のワイドスパン、角住戸比率75%、平均専有面積78u超が特徴だ。

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 モリモトのマンションを見るのはいつも楽しみだ。同じ建築家、デザイナーの作品でもみんな品格があり、オリジナリティが発揮されているからだ。今回の設計・監理・デザイナーはすっかりおなじみになったアーキサイトメビウスの今井敦氏と藤原益男氏だ。モデルルームは約100uの住戸だが、建具・面材に樺桜がふんだんに採用されていた。

 樺桜の無垢材は最近あまり採用されなくなったが、マンション業界では10年ぐらい前に流行したと記憶している。住友商事がアッパーミドルをターゲットにしたマンションで、この樺桜を今回のモリモトのマンションと同様、ふんだんに用いていたのを覚えている。記者の好きな無垢材だ。

 樺桜についてある木材メーカーのホームページには次のように紹介されている。

 「樺桜の無垢フローリングは、年代や性別を問わず好まれる常に人気の高いフローリングです。その人気の理由は、どんなお部屋にも合わせやすいその色合いと質感です。全体的に少しピンクがかっており、木目もあまり目立たないためやさしい印象を受けます」

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 販売担当者から聞いたお客さんとある大手デベロッパーのマンション企画担当者の声を紹介する。

 あるお客さんは「プラウドのブランドを捨ててでもこちら(モリモト)を選ぶ」と話したそうだ。大手デベロッパーの担当者はモデルルームを見て「これは違う」と口走ったそうだ。

 この2つの声がこのマンションの評価を如実に物語っている。野村不動産の担当者は苦笑いし、同業の大手は歯軋りする光景が眼に浮かぶようだ。いま「プラウド」と競合して勝てるデベロッパーはあるだろうか。「プラウド駒場」の坪単価は345万円だった。

希少の文教エリア 野村不動産「プラウド駒場」(2011/11/29)

(牧田 司記者 2012年10月15日)