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積水ハウス 植栽計画が見事な「グランドメゾン狛江」


「グランドメゾン狛江」完成予想図

 いつも期待を上回る植栽計画を盛り込む積水ハウスのマンションだが、7月に分譲を予定する「グランドメゾン狛江」は、今まで敷地内にあった既存樹を巧みに生かしたランドプランが見事だ。

 物件は、小田急線狛江駅から徒歩6分、狛江市和泉本町1丁目に位置する9階建て139戸と14階建て385戸の2棟全524戸の規模。専有面積は1LDK+S(63.77u)〜4LDK(89.53u)。竣工予定は2013年7月中旬。

 この物件について同社は先に、東京ガスの太陽熱利用ガス温水システム「SOLAMO (ソラモ)」と「ガスコージェネレーション」の廃熱を活用し、貯湯器内で水道水を直接加温する方式「ダブル創エネ」を分譲マンションで初めて採用すると発表した。「ダブル創エネ」についてはそのリリースを参照していただきたいが、そればかりでなく、実に見所の多いマンションだ。

 まず、その優れたランドスケープデザイン。敷地は、開発面積約20,000uを超える東京航空計器の跡地だ。敷地内にあった高さ20mを超えるヒマラヤスギやケヤキ、イチョウなどの既存樹約100本を残したほか、約18,000本を植樹するとのこと。生態系の再生を目指した3本は鳥のために、2本は蝶のために≠ニいう同社の「5本の樹」計画に基づくもので、外周を里山遊歩道で囲い、多摩川の情景を再現した多摩川ガーデンや2カ所の提供公園などを配している。

 建物は、板状にせず分節し、公道に面した敷地南側や西側は中層とし、さらに雁行させることによって日照・通風に配慮するとともに圧迫感を軽減している。

 子供から大人まで楽しめる「絵本ライブラリー」を共用部分に設置するほか、子どもの五感を刺激する「こどもOSランゲージ」を住まいに具現化した「五感スイッチ」も敷地内に盛り込む。更に、共用棟の屋上は緑化を施し、テラスや菜園、コミュニティ施設が計画されている。

 住戸プランでは、通風性に配慮し玄関横に通風用小窓が設置してある他、リビングダイニングルームには、屋外とつながる大型のサッシを採用。最大約3.3メートルのバルコニー付きや、「インナーバルコニー」と名づけた奥行き約4メートルのバルコニーに面したリビング・ダイニングはバルコニーとリビングが一体として利用できるようにしている。

 このほか建具・面材の仕様も高く、床は突き板を採用。デザイン性に優れた洗面室や洗面室3点セット≠フ提案もいい。都の「マンション環境性能表示制度」では、満点の☆15個に1つだけ欠ける14個を獲得している。

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 これまで何度も書いてきたが、マンションの植栽計画では同社の右に出るデベロッパーはいない。これまで分譲した「東京テラス」(1,036戸)「グランドメゾン杉並シーズン」(684戸)「玉川上水グランドメゾン」(318戸)「グランドメゾン東戸塚」(743戸)などにも感嘆したが、今回は建築中の段階でも、完成後の素晴らしい景観が見えてくるようだった。

積水「グランドメゾン狛江」 わが国初の「ダブル創エネ」(3/7)

(牧田 司記者 2012年6月6日)