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総合地所「ルネ追浜」一部完成 地域活性化の一翼になう


完成した「ルネ追浜」の第一工区

 総合地所は3月27日、横須賀市で開発中のマンション「ルネ追浜」(全420戸)の第一工区(173戸)が完成したのに伴い、報道陣向けに見学会を行った。建物は団地入り口の平坦地から約26m高い丘の上にあるため、専用のスカイエレベータを設置してアプローチしやすくし、コミュニティ形成を図る様々な仕掛けを施しているのが特徴だ。

 物件は、京浜急行線追浜駅から徒歩11分、横須賀市追浜東町1丁目に位置する全420戸の規模。今回竣工した第一工区は7階建て全173戸。現在分譲中の住戸(20戸)の専有面積は68.91〜90.04u、価格は2,450万〜3,990万円(最多価格帯2,700万円台)、坪単価132万円。施工は長谷工コーポレーション。昨年4月から販売開始され、現在、110戸が契約済み。残りの第二工区、第三工区の着工は未定。

   
左から樹木名札、スカイエレベータ、家庭菜園

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 記者は昨年、この「ルネ追浜」と近接する三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス追浜」(709戸)が分譲されるとき、双方で1,129戸にものぼる規模のマンションを早期完売するのは容易ではなく、「年間200戸から300戸ぐらいの需要しか見込めないエリア」と書いた。三菱地所レジデンスの物件の売れ行きは分からないが、ほぼ予想した通りではないか。

 「ルネ追浜」は、テーマの一つにもなっている「コミュニティ形成」を支援して、マンションだけでなく街全体の活性化につなげていけるかどうかが成否の鍵を握っている。建物が完成してその下地は整った。

 敷地内の約 27%を緑化スペースとし約80種300本の草木を配している。ほとんどの樹木には、その樹木の特性などを読み取れるバーコードがついており、樹木が吸収固定するCO2 の1年間の吸収固定量を 500ml ペットボトルの容積に換算し、分かりやすく表示した樹名札がついている。

 たかが樹木の名札と思うかもしれないが、樹木は子どもの感受性を育てるにはもっとも適している。100本もの樹木の名前を覚えたら樹木博士になれる。20数年前から「木に名前を」と主張してきただけに、各社が行うようになって嬉しい。

 このほか、月額1000円の家庭菜園もあるし、無料で利用できるバーベキューコーナーもある。不用品を交換できるスペースもある。グランドラウンジでは、「本の読み聞かせ」「食育教室」「薬膳料理を食べる会」「落語会」「ワイン試飲会」などの教室・イベント支援も行っていくという。

   
バーベキューもできる木漏れ日広場                          集会室(左の棚は不用品交換コーナー)

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 見学会のあと、地元の商店街を歩いた。30〜40年昔の店構えの商店も多く、シャッター商店街の様相を呈していた。しかし、3〜4年後には二つのマンションだけで少なくとも2,500人ぐらいは人口は増える。地元居住者、商店街、新居住者の三者が連携すれば「追浜」の輝きを取り戻せるのではないか。デベロッパーと管理会社は地域再生の一翼を担う。 

 「コミュニティ支援」といえば、同社にはどこにも負けない実績もある。10数年前、圧倒的人気で早期完売した、東武野田線新船橋の全721戸のタレントマンション≠フ走りでもある「ルネアクシアム」だ。タレントで画家の城戸真亜子さんなど数人の専門家の意見を商品企画に盛り込んだのがヒットした。最近、竣工10周年を祝うイベントを行ったそうだが、大賑わいだったという。


地の魚、野菜などを扱う店として地元で人気の「嬉楽屋(うれしたのし屋)」(三菱地所レジデンスのマンションモデルルームの近く。食事をしようと思ったが、時間外だった。夜は客単価が3,500円というから安い。「ソゲ」の刺身が650円、セイゴ梅しそ天ぷらが550円)

総合地所「ルネ追浜」 テーマは「フリスム(自由に住む)」(2011/4/15)

(牧田 司記者 2012年3月29日)