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三菱地所レジデンス 「スマートセレクト構想」

第一弾「ザ・パークハウス茅ヶ崎東海岸南」分譲


挨拶する平生社長

 三菱地所レジデンスは12月14日、スケルトンインフィル工法を採用し、間取りプランの選択の自由度を高める次世代型マンション「スマートセレクト構想」の第一弾「ザ・パークハウス茅ヶ崎東海岸南」の記者説明会を行い、来年1月中旬から分譲すると発表した。

 物件は、JR東海道本線・相模線茅ヶ崎駅から徒歩16分、茅ヶ崎市東海岸南1丁目に位置する3階建て全35戸の規模。専有面積は71.71〜79.17u、予定価格は4,000万円台前半、坪単価は200万円前後になる模様。竣工予定は2012年9月下旬。施工は馬淵建設。

 「スマートセレクト構想」は、スケルトンインフィル工法を採用することで間取りの可変性を高めるとともに建物の維持管理・修繕を容易にできるようにし、あらかじめ用意した間取りプランを選択できるようにすることで、自由設計マンションが抱える手間を省き、追加コストの高額化といった問題を解消できるメリットがある。

 現地は、茅ヶ崎公園に近接し、海岸まで約90mの第一種住居地域の角地に立地。総合デザイン監修に「みかんぐみ」、住戸プラン提案に「無印良品」を迎え、計8つの間取りプランを用意した。マンションの管理規約も、従来は「共用部分」の利用細則が厳しく定められており、有効に利用できないケースが多いのに着目し、細則の規制項目を減らし、理事会の判断で居住者が自由に利用できるような内容のものにする。

 説明会で挨拶に立った商品企画段階から参画しているメックecoライフ社長・平生進一氏は、「スマートセレクト構想の背景には、リーマンショック以降のニーズの変化がある。お客様が何でもついている足し算の商品企画よりも引き算、自分好みに作りたいという傾向が強まっている。そこで、新築分譲マンションが提供する価値をもう一度考え直し、自分の感性を受け入れてくれる自由度が足りなかったんじゃないか、お客様にもう少し広い範囲でいろいろ選んでいただけないかと考えた」と、構想の狙いなどについて話した。

 また、開発担当の同社横浜事業部開発第四グループ主任・小川喜之氏は、「分譲マンションは楽しいものであってほしいと思っている。お客様に最大に選ぶ楽しみを味わっていただきたい。自分も楽しい物件を楽しく売ろうという気持ちでいる。課題としては選択プランをもう少し減らしてもよかったかなと思っている」と語った。

 これまで来場者は約100件で、湘南のやしの木のイメージと違って、防砂林の松の落ち着いた雰囲気でシンプルな外構も好評のようだ。

◇    ◆    ◇

 このマンションについては、すでに記事にしているので参照していただきたい。同社は今年初め、マンションの概念を変える「パークマンション吉祥寺OIKOS」を分譲した。これも平生氏が企画を主導した。また、同社は目立たないが自由設計マンションの「スタイルハウス」もこれまで9物件供給している。

 「スマートセレクト構想」は、これらの経験から生まれた者であることは言うまでもない。「吉祥寺」が分譲されたとき、このような物件を年に1物件でもいいから供給してほしいと思ったが、その通りになった。今回の間取り選択は8タイプだが、組み合わせると60プランぐらいになる。35戸で60プランはやはり対応が大変だ。もう少し減らしても不都合は生じないだろうし、タイプを厳選すれば他の中規模マンションにも十分応用できる。多くの可能性を秘めている。

 前回の記事では紹介しなかったが、今回のマンションは外構もいい。最近は、マンションの外構の植栽は値段が安くてよく繁茂するシラカシが多用されるが、今回は値段も高く管理も大変なマツを採用している。ここにも商品企画にかける意気込みが込められている。

 小川氏とは、以前に1時間ぐらいマンションの商品企画について話し合っているが、「記事にする」ことが前提ではなかったので、話の中身を紹介できないが、まだ若い(32歳)のにいろいろ経験されている。機会があったら、改めて取材して記事にもしたい。


小川氏

文句なくいい三菱地所レジ「スマート セレクト構想」(11/16)

(牧田 司記者 2011年12月15日)