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三井住友建設の先進工法も採用
三井不動産レジデンシャル「パークホームズ大倉山」
「パークホームズ大倉山」」完成予想図
三井不動産レジデンシャルは10月26日、経済産業省の「次世代エネルギー･社会システム実証事業」の実証プロジェクトに分譲マンションとしては初めて採択された「パークホームズ大倉山」の記者見学会を開き、第1期販売を11月5日（土）から開始すると発表した。
物件は、東急東横線大倉山駅から徒歩6分、横浜市港北区大倉山1丁目の東芝の社員寮跡地に位置する7階建て全177戸の規模。専有面積は55.08～89.06㎡、価格は未定だが、坪単価230万円になる模様だ。設計・施工は三井住友建設。竣工予定は平成24年9月下旬。9月10日から予約制でモデルルーム内覧会を行なっており、これまで約500件の来場がある。
スマート（賢く）で持続可能な社会の実現のために先進の環境対応を導入するとともに、入居者同士や地域とのつながりを大切にする次世代型マンションとして、「エネルギーデザイン」、「モビリティデザイン」、「コミュニティデザイン」を複合的に組み合わせているのが特徴。
「エネルギーデザイン」では、太陽光パネルや蓄電池による夜間や災害時を含めた電力供給、共用部と住戸内のエネルギー消費量の「見える化」などを進める。「モビリティデザイン」では、業界初の宅配レンタカーシステムを導入するほか、電気自動車のカーシェアリングも行なう。「コミュニティデザイン」では、地域や入居者同士のつながり・共生を図るため、コミュニティ支援の取り組みや「森の美術館」をテーマに横浜市在住のアーティストのオブジェを建物内に設置する。
エネルギーマネジメントシステム概念図
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エネルギーデザインについては、同社のホームページで確認してほしい。同社の説明によると「共用部分の電気代は 20 ～ 30 ％削減でき、専有部は『見える化』によって削減効果を期待したい」とのことだ。検証結果は公表されるはずだ。
一つ、喝采を送りたいのがカーシェアと宅配レンタカーシステムだ。記者は「車はマンションの敵」と思っているぐらいだから、車を所有しなくても公共交通やレンタカーで暮らせるようになればいいとずっと思っている。
カーシェアは他のデベロッパーもかなり採用しているので省略するが、宅配レンタカーシステムは、マンション内の宅配ロッカーシステムを利用し、希望者は会員登録を行い、希望の日時を予約すれば、専用駐車場まで車を配車してもらえ、宅配ロッカーに預けられた車のキーを受け取れば利用できるものだ。担当者によれば、「月に4～5回、1回に付き4～5時間ぐらいの車の利用頻度であれば、レンタカーを利用したほうがコストははるかに安く済む」と話した。ただ、「車を捨ててこのマンションを購入する｣来場者は今のところないようだ。駐車場の設置台数は78台で、全体戸数に対する設置率は約44％だ。
このカーシェアや宅配レンタカーについても、しっかり検証してデータや課題などを公表してほしい。メディアも取材すれば、ものすごく面白い記事が書けるのではないか。
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このマンションの特徴の一つは、施工する三井住友建設の先進工法「Sukkit3」が初めて採用されていることだ。建物のバルコニー側の両端は逆梁にして建物の強度を保ち、中間の住戸は扁平柱と連層耐震壁、扁平梁を採用。北側は全て順梁だ。中間の住戸は小梁が出ないすっきりした住空間になっており、サッシ高も2.2ｍ確保されている。同じ工法を採用したマンションは、三井不動産レジデンシャル本社が三郷で採用することを検討しているという。
住戸スパンが６ｍというプランが多いのは気になったが、これは戸割の関係で、三井住友建設によると、７ｍスパンまでは可能とのことだった。
リビング（モデルルーム）
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もう一つ、トイレについても触れておきたい。このマンションについては一度、大急ぎで見学しておりそのときも記事にしたが、トイレスペースがいい。今度は、担当者にスペースを測ってもらった。縦と横ともそれぞれ1.1ｍだった。つまりトイレスペースは正方形だ。このような形状のトイレは初めて見た。広さそのものは決して広くはないが、とても使いやすいのではないか。一般的なマンションのトイレの短辺は90ｃｍもないはずだ。トイレのドア幅は普通だったが、これを75ｃｍとか、あるいは引き戸にすればもっと利用しやすくなる。このようなトイレが普及することを期待したい。廊下はメーターモジュールでない。
共用部「見える化」モニター
（牧田 司 記者 2011年10月26日）