RBA HOME> RBAタイムズHOME >2011年 >

 全戸ワイドスパンがいい

野村不動産「プラウドタワー武蔵浦和マークス」


「プラウドタワー武蔵浦和マークス」完成予想図

 野村不動産が一昨日、1期 210戸が最高倍率4倍、平均倍率1.2倍で即日完売したと発表したJR武蔵浦和駅前の再開発マンション「プラウドタワー武蔵浦和マークス」を見学した。人気にはなると思っていたが、見学して設備仕様などを確認するためだった。

 立地条件、付帯施設、設備仕様などは、同じく1期が即日完売した同社の「プラウドタワー相模大野」とよく似ている。坪単価は「相模大野」が230万円だったのに対し、「武蔵浦和」は225万円。5万円ほど安かった。

 この5万円をどう見るかだが、記者は納得した。相模大野と武蔵浦和の地位を比較した場合、やはり相模大野のほうが高いと見るのが妥当だろう。新宿などへのアクセスはやや武蔵浦和のほうが近いのかもしれないが、街の利便施設の整備状況は相模大野のほうが充実している。この差だろうと思う。田園都市線の「長津田」の坪単価は227万円だ。

 いずれにしろ、ここ当分はこの坪230〜250万円が駅近の再開発物件などレベルの高いマンションの指標になるような気がする。坪250万円を超えてくると、厳しいような気がする。

 基本性能・設備仕様・居住性能では、制震構造でSIを採用、逆梁ハイサッシ、北側住戸の50u台の住戸の間口が最低でも約7.5mある全戸ワイドスパンなどが特徴だ。ワイドスパンで言えば、70u台でも最低8m以上ある。これほど広いと間取りの取り方に余裕が出来る。モデルルームの出来が出色だったが、これもワイドスパンだからだと思った。

◇    ◆    ◇

 この物件は、リーマンショック後の再入札で同社が落札した案件だ。応札したのは同社も含めて2社だけだったようだ。駅前の再開発で応札が2社だけだったというのは、いかにリーマンショックの影響が大きかったかということだが、再入札になったのもリーマンショック前に落札したデベロッパーがショック後に破たんしたからだ。そのデベロッパーの落札価格は、売値にして今回の225万円よりはるかに高い値段だった。

 当時としては相場だろうが、記者も含めみんなミニバブルに浮かれていた。反省しなければならない。

野村不動産「プラウドタワー武蔵浦和」1期210戸即完(9/22)

野村不動産「プラウドタワー相模大野」1期220戸が即完(9/6)

(牧田 司 記者 2011年9月27日)