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大京 「ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ」竣工お披露目会

広域から集客・成約できる商品企画


「ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ」


  大京は8月25日、湘南エリア最大級の総戸数828戸のマンション「ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ」のT街区が近く竣工するのに先立ち報道関係者向けに「竣工お披露目会」を行った。

 物件は、JR東海道本線茅ヶ崎駅から徒歩14分、茅ヶ崎市矢畑に位置する敷地面積約26,000u、T街区14階建て404戸と U街区14階建て424戸の合計828戸の規模。専有面積は50.50〜100.13u、T街区の価格は2,000万円台〜5,600万円台(最多価格帯3,400万円台)、坪単価160万円。T街区の竣工は平成23年9月23日。U街区の竣工は平成24年9月26日。設計・施工は長谷工コーポレーション。

 T街区の分譲開始は昨年5月で、今年3月に完売。総来場者は約3,200組。U街区についても今年6月から契約を開始しており、56戸が供給済み。

    
「グランドコテージ」(左)と水盤                メンテナンスルーム

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 分譲開始から1年で404戸を完売したのだから、売れ行きはきわめて好調のようだ。昨年の販売開始時に見学したときは、正直、どこまで売れるか半信半疑だった。単価が安く、大型商業施設が近接しているプラス要因はあるが、駅から遠く、現地の用途地域は工業地域で隣のトピー工業が操業していることなどもマイナス要因になると思った。

 人気になったのは、近接するマンションより坪単価にして20〜30万円は安く、大型物件ならではの共用施設の充実ぶりをアピールしたのが奏功したようだ。購入者の約 33 %が茅ヶ崎市民だが、その他横浜、藤沢などの居住者比率が高いことなどからも広域から集客・成約できているようだ。購入者の年代も20歳代から60歳代以上まで幅広い支持を受けている。

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 同社の竣工後の大型マンションを見学するのは久々だが、それぞれを島に見立てた6つの住棟をW型に配し、その中央に配置されている2層の共用棟「グランド コテージ」がなかなかいい。カフェラウンジ、コンシェルジュカウンター、フィットネススタジオ、ゲストルーム、ライブラリー、コミュニティルームなどがあり、ガラス越しに水盤や芝生と「パームズガーデン」が眺められるようになっている。通路にはミストを噴射して冷気を取り込む「ドライミスト」の装置も作動していた。

 また、茅ヶ崎ならではの企画なのだろうが、サーフボードステーションやボードや自転車のメンテナンスが行える「メンテナンスルーム」が設置されている。通常は充電に10時間以上かかるのに対して約40分で充電できる電気自動車の急速充電機も設置されていた。敷地内の植栽がしっかり施されていたのも印象に残った。

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 この種のお披露目会で初めて体験したのが「コミュニティルーム」での女性ミュージシャンによるウクレレの演奏や歌、地元「カロケメレメレ フラスタジオ」の先生や生徒のフラダンス披露だった。これには面食らったが、これもコミュニティ支援活動の一環なのだと納得した。朝市で販売される地元産の野菜や提携企業の模擬店も披露された。

         

  
歌や踊りのデモンストレーション

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 郊外の大規模マンションが広域から集客・成約できたのは過去の話だ。これからは単に価格が安いからとか、商業施設が近いからというだけでは早期完売は難しい時代に入っている。いかに広域から集客・成約できるかは、このような思い切った需要喚起のための企画が必要なのだろうとつくづく思った。

 われわれ記者も、単に単価だけで物件の価値を計るのではなく、こうした共用施設の充実ぶりやコミュニティ支援活動にも目をむけ、総体としての価値を計る目を養わなければならない。

   
急速充電器                         朝市 模擬店

土・日曜で来場150組 大京828戸「ライオンズ茅ヶ崎」(2010/4/26)

(牧田 司 記者 2011年8月25日)