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気になる価格設定

東京建物他「Brillia 大井町ラヴィアンタワー」


「Brillia 大井町ラヴィアンタワー」完成予想図

 

 東京建物(事業比率40%)、日本土地建物(同40%)、日本土地建物販売(同20%)3社JV の市街地再開発タワーマンション「Brillia 大井町ラヴィアンタワー」を見学した。

 物件は、 JR京浜東北線大井町駅から徒歩5分、東急大井町線大井町駅から徒歩5分、東京臨海高速鉄道りんかい線大井町駅から徒歩5分、品川区大井1丁目に位置する地下2階地上28階建て全269戸(非分譲56戸含む)の規模。専有面積は42.91m2〜140.24m2、予定価格は3800万円〜16000万円、坪単価は320〜350万円で調整中とのことだ。竣工予定は平成24年8月。設計は協立建築設計事務所。施工は五洋建設。販売は10月下旬。

 物件の最大の特徴は、駅を中心に再開発が進んでいる大井町駅圏では初の免震再開発タワーマンションであるという点だ。他の再開発タワーマンション同様、共用施設も充実しており、全てにおいて同駅圏ではナンバー一のマンションには違いない。

 モデルルームは、スーペリアとプレミアムの2種類があり、当然ながらプレミアムの設備仕様は高い。億ションのそれだ。スーペリアでは、収納扉のデザインがいい。

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 記者は、この大井町という街がよく分からない。イメージとしては古くて雑然とした街だ。印象に残るマンションも、野村不動産と康和地所の2物件ぐらいしかない。

 従って、坪単価320万円〜350万円という価格設定もよく分からない。立地条件から言って300万円を突破するのは納得できるが、350万円というのはないような気がする。

 そこで、見学を終え、このエリアで分譲を予定しているデベロッパーの担当者にいろいろマンションの開発状況や相場について情報収集し、近くにあった小公園で一服した。

 タバコを吸っていたら、おじさん(後で聞いたら71歳)に声をかけられた。「タバコはやめられないねぇ」といいながら、「私は小さい頃から住んでいるからよく分かる。大井町のマンションがよく売れている。新しい鉄道(りんかい線)ができたからねぇ。ここは28階建て(Brillia)で、駅の反対側、東口から100mぐらいのところで15階建てが建築中で、ゼームス坂のところにも12階建てがある。できるのは2年後だが、この街はよくなる。古くて、小さな店ばっかりだが、新宿あたりに住むより、よっぽどいい」と、話し掛けてきた。

 記者はびっくりした。30分考えてもどうしてマンションの話など話し掛けられたのかさっぱり分からなかった。あるデベロッパーの担当者と同じことをしゃべったのでさらに驚いた。

 このおじさんとデベロッパー担当者の話の通り、マンションが建築中だった。一つは商店街のど真ん中にある藤和不動産の15階建てだった。もう一つは、野村不動産のゼームス坂の12階建てだった。どちらも着工されたばかりだった。

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 新宿までの帰りは、りんかい線を利用したが、車中でおじさんがマンションのことで話し掛けてきた理由が分かった。「Brillia 大井町ラヴィアンタワー」と、先に見た大京「ザ・ライオンズ横濱山下町」のパンフレットの紙袋を持っていたのを忘れていた。

 確かに、「Brillia 大井町ラヴィアンタワー」やもう2つのマンションが出来上がる頃には、「住みたい街」の一つにランクされるかもしれない。再開発が進む大崎駅圏は坪400万円近くするのだから、大井町が300万円台の半ばまで上昇してもおかしくない。「Brillia 大井町ラヴィアンタワー」は果たしていくらになるのか。

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(牧田 司 記者 2010年10月1日)