RBA HOME> RBAタイムズHOME >2010年 >


「ヴィーガーデン」の人気について思うこと


「 Vi : GARDEN The (ヴィーガーデン ザ・レジデンス)」完成予想図

 

 コスモスイニシアは先ごろ、大和ハウス工業・伊藤忠都市開発・伊藤忠商事と共同で開発中のマンション「 Vi : GARDEN The (ヴィーガーデン ザ・レジデンス)」の販売が好調と発表した。

 モデルルームをオープンして以降3月末までに約3,400件の資料請求、約1,800組の来場があり、販売を開始した3月中に総戸数の4割を超える351戸に申し込みが入った。申込者の属性は、年齢は30歳代前半を中心とした比較的若い層から「子供が独立したシニア夫婦」など多様な世帯構成がうかがえるという。年収は400万円台〜700万円台が約65%で、現住所は西東京市に加え、近郊の武蔵野市、三鷹市、杉並区、練馬区からが多く、5市区合計で約55%を占めたという。

 人気の要因として、中心価格帯が3,300万円台・3,700万円台(72m2〜8m2台)と割安な価格設定だったこともあげている。

◇     ◆     ◇

 このマンションについて、記者は昨年の5月28日付けで「バス便ではあるが、予定価格(坪単価165万円)の安さと環境のよさ、質の高さを訴えきれれば早期完売できると見た」と書いた。その後、「事業再生 ADR( 裁判外紛争解決 ) 手続き」による経営再建のため販売は中断、新たに大和ハウスなどが事業主に加わって今回販売された。

 当初価格より若干価格が変更されたが、この時期に1カ月で351戸の申し込みとはすごい。コスモスイニシアは昨年も「晴海テラス」などで圧倒的な人気を呼んだが、一挙販売では今回のほうが上回る。

◇     ◆     ◇

 最近は、このマンションに限らず準都心や郊外マンションの売れ行きがすさまじい。サブプライム・リーマンションショック前の高値から1〜2割ぐらいは価格が下落しており、ユーザーからも支持されていることがうかがわれる。現在の価格(単価)水準であれば、どこのマンションでも売れるのではないか。

 一つだけ気になるのは、デベロッパー間の基本性能・設備仕様の格差拡大だ。全てというわけではないが、中堅デベロッパーの物件は総じて見劣りがする。このままでは大手の寡占化が一段と進むだろう。中堅デベロッパーには、仕入れ能力や資金力でハンディはあるだろうが、何とか商品企画でカバーして大手と対抗できるマンションを供給して欲しい。

坪165万円!各層に受けそうなコスモス「ヴィーガーデン」(5/29)

(牧田 司 記者 2010年4月12日)