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ソフトクローズ機能付き引き戸 

三井不動産レジデンシャルが「若葉台」で初採用


「パークホームズ若葉台ステーションハウス」完成予想図

 

 三井不動産レジデンシャルが4月に分譲する、期間50年の定期借地権マンション「パークホームズ若葉台ステーションハウス」を見学した。

 物件は、京王相模原線若葉台駅から徒歩3分、川崎市麻生区黒川に位置する7階建て全66戸の規模。専有面積は約67〜81平方b。予定価格は2.600万円台〜4.200万円台(予定最多販売価格帯2.900万円台)、坪単価は140万円台の中ば。竣工予定は平成22年1月下旬。施工は京王建設。

 物件概要でも分かるように、第一次取得層向けマンションだ。若葉台駅圏の単価相場は駅近だと200万円ぐらいしており、所有権なら70平方bで4.000万円を突破する。苦戦物件も少なくない。若葉台に限らず、京王相模線沿線では坪単価200万円というのは限界を超えており、値下げも日常茶飯化している。

 この物件は、定借物件ながら価格的な魅力が十分だ。所有権と比較して1.000万円は安いからだ。5〜6年前、伊藤忠都市開発が稲城駅圏で期間70年の「アルボの丘」680戸(坪単価110万円)を分譲して圧倒的な人気を呼んだことがあるが、その再来はともかく、早期完売するのは間違いない。

 商品企画で注目したいのは、全住戸の引き戸は全てソフトクローズ機能付き(ムラコシ精工製)ということだ。記者がソフトクローズ機能付きマンションを見るのはこれが2度目だ。確か3年前、千葉県の物件で見たことがある。

 その後、どこが採用するか注意深く見ていたが、三井不動産レジデンシャルが採用したのになるほどと思った。同社は、これまでもストッパー機能付き引き戸を多く採用していた。引き戸の利点も難点も認識していたから、このようなソフトクローズ機能付きを採用したのだろう。

 この「若葉台」にこのような機能をつけなくても大楽勝だろうが、敢えて採用したのはさすがだ。これが顧客主義だろう。逆にいえば、同社に先を越される他のデベロッパーが情けない。

 記者は、このソフトクローズ機能付き引き戸はやがて標準化されると見ている。「ムラコシ」という会社は知らなかったが、ホームページによると、金属加工・精密部品メーカーで、会社案内には「私たちの技術レベルは、お客様の満足度ではかります」とあった。

自動的に閉まる引き戸 メーカー開発 マンションに普及を(2008/6/30)

(牧田 司 記者 2月17日)