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奇跡の街℃R万「ユーカリが丘」

「電気バス社会実験」出発式


ウィシュトンホテル前で行われた「電気バス社会実験」出発式

 

 開発着手から38年。いまだに進化しつづけている奇跡の街=\―山万の「ユーカリが丘」団地で4月24日、「ビオトピアエリア竣工記念 『電気バス社会実験』出発式」が行われ、来賓・関係者約500人が電気バス社会実験出発式の式典や「ビオトピア」施設内覧会に参加した。

 「ユーカリが丘」は、開発面積約245ヘクタール、計画戸数約8.400戸、計画人口約3万人の佐倉市内のニュータウン。昭和46年に開発着手して以来、今年で38年目を迎える。平成18年度末現在、ニュータウン内には5.526世帯、15.032人が住む。現在も区画整理事業が進行中で、昭和40年代、50年代に開発された多くの団地が社会環境の変化、高齢化などによりゴーストタウン化、機能不全に陥っているのと対照的に、約50万人の商圏を抱え発展しつづけている。 このような街はまず他にない。奇跡の街≠セ。

 「ビオトピア」は、山万ユーカリが丘線「中学校前」駅前に広がる約11ヘクタールの環境共生と高齢化対策をテーマに開発された街で、環境共生住宅のマンション「ビオ・ウイング」(323戸)のほか、商業施設、宮の杜公園、錦が池、鎮守の森などが整備されている。

 環境共生では、太陽光や風力、雨水の再利用などの取り組みが行われている。マンションは約3分の1が契約済みだ。

 「電気バス」は、早稲田大学と昭和飛行機工業が共同で開発したもの。向こう1カ月間、運行実験として中学校駅を起点に近隣5キロ圏内を週ごとに異なるコースを巡回する非接触型急速充電車両(バスターミナルに設置された非接触給電施設の上に停車し、運転席からボタン操作するだけで充電できる)と、ユーカリが丘の全体を朝夕2回巡回する接触型充電車両を走らせる。実験期間中は乗車無料。

 同社が経営する駅前のウィシュトンホテルで行われたレセプションで挨拶に立った嶋田哲夫社長は「自然と都市機能が調和した新環境都市をスローガンに掲げ、当初はどこの駅から歩いても10分以内という街づくりを進めてきたが、高齢者にとっては10分はきつくなってきた。電気バスがユーカリが丘線を補完する役割を果たすことに期待したい」と語った。

   
電気バスについて説明する紙屋教授             挨拶する嶋田・山万社長

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 この日は、森田健作・千葉県知事は首都圏サミットに出席のため欠席したが、白石順一環境省水・大気環境局長を始め、電気バスを開発した紙屋雄史早大大学院環境・エネルギー研究科教授、衆議院・水野賢一環境委員長、佐倉市・蕨和雄市長、市原久夫・千葉県環境生活部長、大岩哲夫・千葉銀行副頭取などが出席。社会的に意義のある行事ではあるが、一デベロッパーのセレモニーとしては異例の人々が集った。

 「ユーカリが丘地区でこのような取り組みが行われるのは喜びであり、誇りに思う」(蕨・佐倉市長)「環境共生などの取り組みは、県が推進している取り組みと共通している」(市原・千葉県環境生活部長)「山万さんは、分譲撤退型とは一線を画すデベロッパー」(大岩・千葉銀副頭取)などと同社の取り組みを称えた。

 
宮の杜公園と錦が池                            「ビオ・ウィング」全景

奇跡の街℃R万「ユーカリが丘」 新しい試みマンション(2008/7/31)

(牧田 司 記者 4月24日)