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 扶桑レクセル「レクセル府中西府」早期完売へ


「レクセル府中西府」完成予想図


大京はユニバーサルデザインの堅持、向上を

 扶桑レクセルが分譲中の「レクセル府中西府」のモデルルームを見学した。レベルが高く、なおかつ売れ行きが好調なマンションだ。

 物件は、来年3月開業予定の南武線新駅「西府」駅から徒歩1分、または京王線分倍河原駅から徒歩16分、府中市西府土地区画整理事業地内に位置する7階建て全73戸の規模。専有面積は約37〜111平方b、価格は4.000〜5.000万円台が中心で、坪単価は216万円。竣工予定は2009年3月16日。設計・監理は INA 新建築研究所、施工は埼玉建興。

 9月末から分譲開始されており、来場者は500組を突破しており、すでに6割強が分譲済みだ。100平方b超の格が6.000万円を超える6住戸も残り1戸だ。

 販売担当者は竣工完売に自信を見せていた。

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人気の要因は新駅から徒歩1分で、小学校、市民プール、文化センターも徒歩2分圏内にあるという立地条件だが、好立地にふさわしい商品企画であるのが需要者をひきつけたようだ。

 同社のユニバーサルデザインについては当欄で何度も書いたが、改めて書く。廊下幅をメーターモジュールにし、フラットサッシの採用、アシストハンドル付きサッシ、柱の角の面取り、フルオートトイレなどが標準となっているのだが、嬉しかったのはトイレドアの幅が800ミリ確保されていたことだ。

 記者は、同社がユニバーサルデザインを採用しだした頃、「せっかく素晴らしいユニバーサルデザインを採用するのなら、トイレドアの幅も広くすべき」と言ったことがある。しばらくは、700〜750ミリが続いたが、最近は800ミリに広げるようにしているという。

 デベロッパーで現在、トイレドアの幅を800ミリ確保しているところはほとんど皆無だろう。多くは700ミリで、広くても750ミリだ。これでは車椅子利用は難しい。

 全ての居室ドアの幅を800〜900ミリにすることでメーターモジュールの廊下幅が生きてくる。他社も見習って欲しい。

 このほか、この物件には、珪藻土の壁、天然無垢材のフローリングなど「ロハス・スタイル」が採用されており、オプションだが織物クロスも提案されていた。また、防音効果の高い「エコガラス」、電力一括購入システムなどを採用している。

 レベルの高さは、何よりもユーザーの声に現れている。来場者からは「この物件は、様子を見れば値段が下がる物件じゃない」「野村不動産のマンションより1割5分は安い」という声があったという。

 野村不動産のマンションとは、昨年、224戸をほぼ即日完売した坪単価238万円の「プラウドシティ府中」のことを指すが、ユーザーが野村の物件と同等の評価をしたということだ。記者も同感だ。この物件に関して言えば、野村以上かもしれない。単価で言えば確かに安いが、記者の相場観からすれば坪250万円だ(市況からすれば厳しいかもしれないが)。同社関係者は自信をもっていい。いま野村不動産と競い合って負けない中堅デベロッパーはほとんどない。

 同社は来年3月、大京に吸収合併されることが決まっているが、このユニバーサルデザインのコンセプトを堅持、向上させることが大京の生き残る道だと確信する。

野村不動産「プラウドシティ府中」即日完売の勢い(10/26)

(牧田 司 記者 11月21日)