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野村不動産「プラウドシティ府中」全戸即日完売の勢い


「プラウドシティ府中」完成予想図

 

 野村不動産が分譲中の「プラウドシティ府中」が人気になっていると聞いたので、早速見学した。

 京王線府中駅から徒歩12分、または同線分倍河原駅から徒歩9分、武蔵野線・南武線府中本町駅から徒歩4分、府中市本町2丁目で建設中の8階建て全224戸の規模。近く分譲される2期(60戸)の専有面積は約71〜90平方b、最多価格帯は5000万円台、5200万円台。坪単価は238万円。施工は長谷工コーポレーション。入居予定は平成20年4月上旬。

 9月から分譲は開始されており、1期164戸は平均競争倍率2倍弱で即日完売。近く2期60戸の分譲も始まるが、1期より手応えはいいというから、これも即日完売しそうだ。購入者の多くは30歳代の子育て世代と、60歳前後の熟年層だという。

 現居住地はもちろん地元が多いが、川崎などの南武線沿線居住者も多いという。しかも、都心への通勤には小田急線登戸や東横線武蔵小杉を利用する人が多いと聞いた。

南武線沿線の子育て世代、アッパーミドルの需要取り込む

 同社が府中本町で分譲するのは以前から知っていた。坪単価もかなり高くなるというのも聞いていた。しかし、府中本町といえば、府中競馬場と直結している駅だ。競馬場は嫌悪施設だとは全く思わないが、駅周辺の利便施設に乏しく準工≠フイメージしかなかった。 同社のマンションも当然、準工エリアだと思っていた。

 ところが、そうではなかった。マンション敷地は東芝の社宅跡地だそうで、用途地域は近商と第一種住居地域だった。しかも、敷地南側と西側は第一種低層で、敷地に沿ってカエデやハナミズキが植えられている緑道が通っていて、マンションとの戸建てまでの距離は20メートル近くもある。

 駅前で複合開発が進められことになっている分倍河原駅へのアクセスもよく、教育施設も近接している。

 同社のマンションが好調な売れ行きを見せているのも、現地を見学して納得した。

 建物の仕様レベルも全体として高い。1階住戸の広い専用庭付きや90平方b台の住戸(4戸)は瞬く間に売れたそうだ。専有面積が75平方b以上はメーターモジュールの廊下幅を採用。6.1とか6.2メートルのショートスパンの住戸も結構あるが、それでも人気なのはプラウドのブランド力か。

 南武線というと、業界関係者でもマイナーなイメージを抱くかもしれないが、記者は沿線には大手企業の工場や研究所が多く、マンション立地としては決して悪くないと思っていた。沿線居住者や勤務者のアッパーミドルや年収の高い若年サラリーマン、公務員などの需要を取り込んだ同社の戦略が奏功したといえそうだ。

 同社は、記者の記憶では府中市内でこれまで10物件ぐらい供給しているはずだし、京王線での供給実績は大京などとともにもっとも多い。いわば手の内に入れているエリアでもある。

緑道に面した外観完成予想図

 

(牧田 司記者 10月26日)

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