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千葉の市場で1人勝ち鹿島 「千葉マリンコート」

8メートルスパン 80平方b台で4LDK実現

「千葉マリンコート」完成予想図

 

 鹿島建設が同社の記念碑的マンション「虎ノ門タワーレジデンス」「MASTERVIEW RESIDENCE」を分譲したことは当欄でも紹介したが、千葉市でも極めて質の高いマンション「千葉マリンコート」を分譲して人気を集めている。

 今年1月から分譲開始しているもので、JR京葉線・千葉都市モノレール千葉みなと駅から徒歩2分の14階建て全210戸の規模。専有面積は約75〜100平方b。坪単価は136万円。現在まで180戸を契約、4期30戸を残すのみだ。

 都内や神奈川方面の人気物件の売れ行きからすると、売れ足は鈍そうにも思えるが、軒並み苦戦を強いられている千葉市内の物件にあって突出した売れ行きともいえる。

 人気の要因は、@駅近Aすぐ目の前が海で眺望抜群B鹿島のブランド――という3点に集約されるが、基本性能・住戸プランが優れているのが最大の特徴だ。

 住棟は南東、南西向きのL字型で、6.8メートルと8メートルというワイドスパンとなっている。これほどの大型で最低6.8メートルのスパンを確保しているマンションは珍しい。それだけ高い居住性が確保されているわけだ。

 8メートルのワイドスパンを確保したことで、80平方b台でも居住性を落とさずに4LDKを実現した。主寝室は7.1畳大だし、他の洋室も5畳大となっている。有償オプションだが、主に高級マンションしか見られない竹のフローリングも提案している。

 物件を担当した同社開発事業本部事業部課長・川上邦彦氏は、「分譲開始当時は周辺の物件の単価はみんな110万円台とか120万円台。お客様には高いという印象だったようだが、分譲を重ねるごとに理解されるようになった。私どもの設計・施工、販売を待ち望まれている方もあった。残り4期も年内には完売する」と語っている。

 川上氏は、同社がかつて分譲した千葉市・検見川の大型マンションも担当している10年以上のベテラン。好調な売れ行きに「1人勝ちは嬉しいが、千葉だけどうして価格競争に走っているのか。もっと全体のレベルが上がらないと…」と顔を曇らせた。

 

(牧田 司記者 9月15日)