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鹿島建設がまた記念碑的マンション

「MASTERVIEW RESIDENCE」


「MASTERVIEW RESIDENCE」完成予想図

 この秋の注目マンションの一つ、鹿島建設の「MASTERVIEW RESIDENCE」を見学した。

 田園都市線池尻大橋駅から徒歩 7 分、または京王井の頭線駒場東大前駅から徒歩 11 分、世田谷区池尻4丁目の官舎跡地で建設中の地下2階地上14階建て全241戸の規模。専有面積は約40〜165平方b、平均坪単価は約410万円で、ほぼ半数が億ションという物件だ。施工は同社で、販売代理は野村不動産アーバンネットと三菱地所住宅販売。

 早くから単価が高いことから話題となっていた物件で、「どうして池尻大橋でそんなにするの」という声もあがっていた。

 しかし、現場とモデルルームを見て「納得の価格」であることが確認できた。立地・環境が素晴らしく、建物の基本性能・仕様レベルが高く、しかもマンション施工のトップレベルの「鹿島」のブランドという3つの要素が揃っているのがその理由だ。

 まず立地・環境。池尻大橋駅から現地までのアクセスは、せせらぎと草花がふんだんに植えられた目黒川緑道が利用できる。これほどアクセスに恵まれた都心のマンションは少ない。現地も東・南・西の3方が開けた高台で、一部は国有林に隣接。眺望をさえぎるものがない。

 同社は、この立地条件を最大限生かすよう既存樹を残しながら、四季折々の草花や樹木を四囲にめぐらせている。京都嵯峨野から取り寄せるというもみじや、春に色づくもみじも植樹するという。

 住棟配置は3棟構成で、エントランスも3カ所に設けている。南側のエントランスは地下のトンネルからエレベータで住棟に入るようになっており、マスターゲートは部外者が一切入れないようになっている。

 基本構造は、スケルトンインフィルでアウトフレーム、逆梁ハイサッシ、二重床・二重天井などを採用。廊下幅はメーターモジュール。内装・デザインは白が基調のシンプルなもので、キッチンはIHとガスコンロが併用できるようになっているのも特徴だ。都心の億ションと遜色のない仕様レベルといってよい。

 同社開発事業本部事業部次長・植田真悟氏は、「都心から少し離れたところに高級マンションがあってもいいと考えた。企画を煮詰め都心の億ションに引けを取らないものにした。じっくり見てもらうため完成販売も考えたぐらいで、告知を一部しか行っていないが、すでに700〜800件の問い合わせがある。購入された方の中には親子で2戸、3戸を購入された方がいる」という。

 記者は30年近くマンションを見てきたが、山手線外でこれほどレベルの高い高級マンションをほとんど見たことがない。強いてあげれば、昭和50年代の住友商事「成城ハイム」ぐらいだろう。

 同社は昨年も記念碑的マンション「虎ノ門タワーレジデンス」を分譲したが、また違った記念碑的マンションが加わった。

(牧田 司記者 9月12日)