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藤和不動産の記念碑的マンション
「フォートンヒルズ」が完成

広大な自然林を生かした全888戸の規模

藤和の記念碑的マンション「フォートンヒルズ」

 

  第一号マンションの分譲から40年、マンションの歴史とともに歩んできた藤和不動産の記念碑的なマンションが完成した。横浜市戸塚区で建設を進めてきた全888戸の「フォートンヒルズ」だ。

 JR横須賀線東戸塚駅から徒歩13分の標高約65メートルの高台に位置する18階建て682戸と16階建て206戸の32棟からなり、 62,000m2 の敷地に保存林(約 25,500 平方b)と緑地(約 15,200 平方b)を設け、約 65% の緑地率を確保したのが特徴の大規模マンションだ。

 平成17年3月から分譲開始され、18年3月までに全戸が即日完売。来場者は約6000組、最高競争倍率は25倍、平均1.7倍にのぼった。

まるでリゾートマンション

900匹のホタルも放流

 素晴らしいのは、高台立地と自然林を巧みに取り込んだランドスケープデザインだ。

 標高約100メートルの屋上に上ると敷地北側の眼下には横浜カントリー、戸塚カントリーのゴルフコースが広がり、南側には敷地内の自然林から遠くは緑園都市、丹沢の山並みが展望できる。住棟の四囲に配された緑地とあいまって、まるで緑に囲まれたリゾートホテルかリゾートマンションのようだ。

 自然林は、散策できるように散歩道が整備される一方、巣箱を設けるなど森の生態系にも配慮している。敷地近くにある湧水地には900匹の蛍を放流した。(同社は、東久留米のマンションでもホタル放流に成功した事例がある)

コミュニティ形成促進にも力

 コミュニティ形成促進にも同社は力を注いできた。入居者の自己紹介を兼ねた「夏の交流会」や、「女性だけの茶話会」「大人の茶話会」「まちびらきパーティ」などのイベントを行った。その成果が大量集客、歩どまり率の高さ、早期完売につながった。

 敷地面積の大きさ、分譲戸数の多さ、 1 戸当たりの敷地面積の大きさ、販売スピードなど、このマンションをしのぐ物件は数え切れないほどある。しかし、これほど自然との共生、地域との親和、コミュニティ形成に力が注がれたマンションは過去にないように思われる。

思い入れの深さ伝わる異例の2度の発表会

 建物の引渡しを控えた6月16日、完成見学会が行われ、杉浦重厚社長を始め、菅原靖彦専務、瀬川修常務、栢森靖取締役ら幹部が顔を揃えた。昨年の販売開始時の記者発表会に次ぐこれが2度目の現地見学会だ。

 デベロッパーの幹部が販売開始時と完成時に顔を揃えるのは異例の事で、このことからもこのプロジェクトにかける同社の意気込みと思い入れの深さが伝わってくる。

 意気込みと思い入れの深さは、同社関係者だけではない。このマンションの造園を担当した会社の社長が、外構を請け負うだけでは飽き足らず、「管理組合の一員になって宝の山を育てたい」と1戸を購入したという。

 同社初の生え抜き社長、杉浦氏は「こんないい物件に恵まれてよかった」と感慨深げに語った。

 

自然林を散策できるよう整備された遊歩道

(牧田 司記者 6月19日)