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子育て家族向け企画意図がひしひし伝わる
「ルイシャトレ草加松原」(1月27日)
 

 ニチモの会社創立50周年記念マンション「ルイシャトレ草加松原」モデルルームを見学した。東武伊勢崎線松原団地駅から徒歩8分の8階建て2棟全131戸の規模で、専有面積は約70〜107平方メートル。販売価格は未定。

 ニチモといえば「ユニバーサルデザイン」を連想するぐらい、記者は同社の素晴らしいユニバーサルデザインマンションを見てきた。ユニバーサルデザインの集大成「ルイシャトレ町田」と比べるとやや不満も残るが、「 MAM'S QUALITY 」とうたっているように、今回のテーマは子育て=B その企画意図がひしひしと伝わってくるマンションだ。

4LDKの比率が35%

 販売統括部長・河内久氏 (45歳) は「今回のテーマは子育てとオール電化。主婦のアンケートなどをもとに収納などに様々な工夫を凝らした。ハラダオサム氏のキャラクターを採用したのは、『ミスタードーナツ』のキャラクターグッズ集めに夢中になった30歳代の世代にはぴったり合うと考えたからだ。私らの世代には正直よく分からない部分もあるが、これが好評で、実は、昨年分譲してヒットした総武線平井の『東京インターマークス』から採用している。パンフレットも看板など全て赤で統一した」と語っている。

 30歳代の子育て世代を意識していることは、プランに一番よく表れている。プランバリエーションは14タイプあるが、このうち10タイプ、戸数にして46戸が4LDK ( 専有面積約81〜107平方メートル) だ。全戸数に対する割合は約35%。これほど4LDKの比率が高い東武伊勢崎線のマンションは、ほかにないはずだ。同駅圏で分譲されている大型マンションは1割もないのではないだろうか。

 同社は、このあたりを意識したに違いない。つまり、部屋数がどうしても欲しい子ども2人の家族のニーズを総なめにしようという狙いだ。モデルルームタイプの4LDK ( 約90平方メートル)では、それぞれ5畳大の隣り合う2室の間仕切りを取り払い、2人の子ども部屋を提案しているのが印象的だ。主寝室として利用すれば約10畳大の空間にもなる。

 子育て世代にうけるデータ的な裏づけもある。集客エリアと思われる草加市の1世帯あたりの平均家族数は2・4人、 越谷市、春日部市は2・5人だ。決して少なくない数値だ。

購買意欲をそそる仕掛け随所に

 間取りプランだけではない。子育て主婦の購買意欲をそそるような仕掛けも随所に施されている。 例えば、玄関下足入れ扉の裏のスリッパ入れ。これは同社のオリジナルではないが、デットスペースをうまく使ったアイデアだ。 キッチンのゴミ入れスペースもしかり。 天板の水返し部分も通常のものより高いのを採用しているが、これなども主婦にうけそうだ。このほか、玄関トランク、2カ所に出入口を設けたファミリークローゼットの提案なども行っている。

 子育てをテーマにしたマンションは最近増えているが、まだこの沿線では価格優先のありきたりの箱型マンションが主流だ。同社のマンションが、子育てファミリーの需要を喚起することを期待したい。

(牧田 司記者 1月27日)