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 スウェーデンハウス 同社の非住宅で過去最大の社宅建設


竣工したトーモク独身寮

 スウェーデンハウスは3月19日、同社がこれまで建設した非住宅としては最大となる木造準耐火のトーモク独身寮が竣工したのに伴い報道陣に公開した。

 屋上に30kWソーラーパネルを搭載したほか、シザーストラスを採用して約40畳大の空間を可能にし、壁には不燃処理したパイン材を多用、床は4ミリの無垢材を採用した。また、廊下幅を1.8m確保、階段は18段。談話室、ゲストルームも設置した。メンテナンスを容易にするため外壁はタイル張りとし、工場塗装の木製窓枠を採用した。

 見学会に出席した同社・岡田正人社長は、「若い人が快適に暮らせる環境を整えることができた。これからもこのような非住宅事業にも参加していきたい」と語った。また、同社・小島敏之常務営業本部長は、「コンクリートや鉄骨ではできない木造の良さをアピールして、どんどん挑戦していく」と話した。

 建物は東武野田線東岩槻駅から車で約10分の木造2階建て延べ床面積約1,359u(411坪)。1室約8畳大の全46室。受注金額は約4億円。同社がこれまで建設した賃貸・医院・店舗など非住宅約280棟のうち規模としては最大。従前もトーモクのコンクリート造の社宅だった。


小島常務(左)と岡田社長

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 「まるでプチホテル」と異口同音に関係者が話したように、鉄筋やコンクリートの建築物では味わえない木のぬくもりが伝わってくる社宅だ。どんどんこのような木造の施設建設に挑戦して欲しい。

 課題は耐火の規制だ。「さいたま市ではこれほど大規模な木造の施設は前例がないことから、20回ぐらい折衝に通った」と設計を担当した同社営業本部長付・岩下宏之氏が語ったように、建築許可を得るためのハードルは高い。また、非木造であれば放火扉は2カ所でいいものが、今回は5カ所に設置したという。木造に冷たい建築行政を改める必要がある。


トップライト付きの2層大空間

(牧田 司記者 2013年3月21日)