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  東急不動産 創業60周年の節目の年

恒例の34回 東急不動産グループ記者懇親会


金指社長(ザ・キャピトルホテル東急で、写真提供は不動産流通研究所)

 

 東急不動産グループは2月27日、恒例の「第34回 東急不動産グループ記者懇親会」を都内のホテルで行った。同社グループからは18人の役員・グループ会社社長が出席、報道陣は約90人が参加してにぎわった。

 冒頭、挨拶に立った金指潔・東急不動産社長は、「今年は2つの意味で節目の年になる。一つは中期経営計画の最終年度の総仕上げの年という意味だ。もう一つは、創業60周年、還暦の年という意味だ。創業時、五島慶太は一流の不動産会社になること、渋谷の発展を期すこと、新しい分野へ進出することを理念に掲げた。このDNA、100年の計をわれわれは背負って時代の変化、お客さまのニーズに対応していく」と語った。

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 今年が34回目ということは、最初に記者懇親会が行われたのは昭和54年だ(平成元年は開催せず)。東急ハンズを設立した頃で、当時の松尾英男社長が「ハンズ、ハンズ」といつもアピールしていたのが強烈な印象として残っている。「本業のマンションや建売住宅をさしおいてどうして雑貨屋のハンズか」と記者は反発もした。

 そのハンズはいまや全国に29店舗を構える。知名度では本業の「ブランズ」、仲介の「リバブル」を凌ぐのではないかと思う。最近、ブックカバーがほしくてデパート、専門店を回ったがなくてようやっと町田のハンズで手に良くなじむものを見つけてうれしくなったことがある。この話を榊真二社長に伝えたら、「品揃えには注意を払っているが、ライバルはネット。ネットであらゆる商品が買える時代になった。当店で手触り感を確認してからネットで購入するひともいるくらいだ」と語った。それでも年間2店ぐらいは増やしていくそうだ。

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 例年の記者懇と変わったことが一つあった。「元気と勢いだけが取り柄」(金指社長)の東急不動産広報部のスタッフが編集した同士やグループを紹介するビデオだった。時間は約8分。ほとんどの記者が私語を交わさず、お酒も飲まずに見入った。記者はほとんどをメモった。なかなかの出来栄えだった。

 一つ注文をつけると、どうして街づくりの東急≠フ戸建て、建売住宅の紹介がないのかということと東急リバブルの紹介がなかったことだ。記者はこの戸建てと仲介がここ数年の成長のカギを握っていると思う。戸建ては最盛期には年間800戸ぐらい供給していた(東急電鉄と合わせると1,500戸ぐらい)。それがいまや首都圏では100戸ぐらいしかない。これは寂しい。リバブルは政府も中古住宅の流通、リフォームに力を入れており、まだまだ成長が見込める。


会場(写真提供は東急不動産)

(牧田 司記者 2013年2月28日)