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大京・大和ハウス「ザ・スカイクルーズタワー」

駅前再開発タワー すでに7割が売れる


「ザ・スカイクルーズタワー」完成予想図

 大京(事業比率51%)と大和ハウス工業(同49%)が共同で分譲中の「ザ・スカイクルーズタワー」を見学した。風俗街に近接はしているが、駅前の再開発で買いやすい価格帯が人気になっているようだ。

 物件は、京急本線日ノ出町駅から徒歩1分の横浜市中区日ノ出町1丁目に位置する22階建て全187戸(非分譲住戸49戸含む) の規模。竣工予定は平成27年1月31日。施工は五洋建設・馬淵建設。設計は松田平田設計。近く分譲する3期(戸数未定)の専有面積は40.05〜76.11u、予定価格は2,500万円台〜5,000万円台(最多価格帯3,700万円台・4,900万円台)、坪単価は200〜220万円。

 6月から分譲開始されており、現在まで約7割が販売済み。プレミアム住戸の21・22階の18戸は完売している。

 現地は、日ノ出駅を降りてすぐで、敷地東南側に大岡川が流れ、親水護岸・親水広場も整備される。建物は容積・高さ規制の緩和を受けており、制震構造、逆梁ハイサッシ、SIを採用。基壇部に煉瓦風タイルを配し、5〜7階は壁面緑化を施し、屋上には菜園も設置する。1階から3階までが店舗、4階から8階が有料老人ホームが入居し、住居は9階以上。住戸プランは単身者・DINKSからファミリーまで多彩で、天井高は約2,500ミリ。

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 単価を聞いてかなり安いと思った。坪単価250万円は高くて230万円ぐらいではないかと思ったが、平均すると220万円もしないという。2カ月ぐらいで7割も売れているというのは、再開発の駅前タワーで買いやすい価格帯であるのが全てのような気がする。競合物件もあまりないという。

 単価が安いのと関連があるのだろうが、いま一つよく分からないのが立地条件に対する評価だ。物件は市営地下鉄桜木町駅まで徒歩8分なので、桜木町駅圏のマンションとして考えるならかなり割安であるのは間違いない。しかし、住環境としてはやはり考えざるを得ない。

 記者は、この日ノ出町から黄金町にかけてマンション取材のついでに街を歩いたことがある。風俗店が軒を連ねている一角があり、その光景は異様だった。成人向けの店舗であることを明示する極彩色の「18禁マーク」は、「放射線マーク」と同じかそれ以上のデンジャラスゾーンを連想させる。馬券売り場は嫌悪施設だとはあまり思わない。

 最近は横浜市、警察、地元などが一体となって街の浄化作戦を展開しており、昔と比べてずいぶん良くなっているようだ。購入者は街の現状は百も承知で、将来を先読みしているということだろう。

(牧田 司記者 2013年8月9日)