RBA HOME> RBAタイムズHOME >2013年 >

駅前再開発の3棟目

旭化成不動産レジデンス他「アトラスタワー曳舟」


「アトラスタワー曳舟」完成予想図

 旭化成不動産レジデンス(事業比率70%)と首都圏不燃建築公社(同30%)は7月12日、墨田区の「京成曳舟駅前東第三地区第一種市街地再開発事業」として建設中の駅前複合再開発制震タワーマンション「アトラスタワー曳舟」の報道陣向け見学会を行ない、モデルルームを7月13日からオープンすると発表した。

 物件は、京成押上線京成曳舟駅から徒歩3分、東武スカイツリーライン・東武亀戸線曳舟駅から徒歩4分、墨田区京島一丁目に位置する28階建て233戸(非分譲49戸含む、他に商業施設)。専有面積は30.01〜80.11u、価格は未定だが、中心価格帯の3LDKで4,000万円台〜7,000万円台、坪単価は250万円を越える模様だ。竣工予定は平成27年9月末。設計・監理は佐藤総合計画。施工は 戸田建設。

 今回のマンションは、地区計画による京成曳舟駅の高架化や幹線道路の再整備などを含めた約11.2haにものぼる総合的なまちづくり事業の一環で、平成19年竣工の「マーク・ゼロワン曳舟タワー&レジデンス)」、平成24年竣工の「マークフロントタワー曳舟」に続き、旭化成が曳舟駅前地区で手掛ける3棟目の再開発タワーマンション。

 また、共同事業主の首都圏不燃建築公社とは平成21年竣工の「ステーションプラザタワー」や「マークフロントタワー曳舟」などに続き4物件目の共同事業となる。

 再開発事業エリアの中で南端に位置し、南側にスカイツリーが見えるほか、歩いても徒歩13分と近く、イトーヨーカ堂に近接しているのが特徴。平成28年完成予定の京成曳舟駅舎も目の前にできる。

 戸数の約4割が南向きとなり、2LDKと3LDKがそれぞれ2スパン用意されている。4LDKは戸数・グロスを抑えるため2階から10階までとなる。階高は約3.25〜3.3m。設備仕様では物干しホールが標準装備される。

 6月からモデルルームの事前案内会を行なっており、3週間で来場者は約200組。3分の2は地元墨田区の居住者。スカイツリーの眺望を重視する人は半数だという。

◇     ◆    ◇

 坪単価について触れたい。単価はどの商品とも基本的に同じで、土地代や建築費、一般管理費などを積み上げて設定するが、決定的なカギを握るのが市場だ。市場が価格を決定する。記者がいつも単価予想を行なうのは、その市場が理解できているかユーザーが見えているかを確認するためだ。

 今回のマンションは前回分譲した「マークフロントタワー曳舟」とほぼ同じの230万円台か若干高いぐらいだろうと思ったが外れた。250万を越えてくるというのは以外だった。外したのは゜スカイツリー」の眺望の価値を低く評価したためだと思っている。あの形状自体は美しいとは思うが、都市景観としては美しいとは言いがたい。曳舟あたりから眺めるとそうでもないが、近くから眺めるとかなり圧迫感を感じる。スカイツリーは田舎と一緒だ。遠くから眺めるのがいい。

 まあしかし、スカイツリーがたまらなく美しいと感じる人には曳舟の250万円は理解されるのだろう。記者が危惧するのはこれから分譲されるマンションの単価上昇だ。この前見学した中央線豊田駅の伊藤忠都市開発他「クレヴィア豊田多摩平の森」(440戸)も完全に単価予想を外した。160万円かアッパーでも170万円ぐらいだろうと思っていたが、どうやら180万円を越えてくるらしい。

 この分では今秋分譲のマンションはことごとく記者の単価予想を超えてきそうで、マンション値上がりの秋になるのは間違いない。

旭化成不動産レジ 即完「曳舟」の単価に驚き(2012/11/19)

(牧田 司記者 2013年7月12日)