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スウェーデンハウス 網なしの木製サッシ3層ガラス窓開発


「木製サッシ3層ガラス窓」

 スウェーデンハウスは4月22日、網の入らない耐熱強化ガラス入り防火窓「木製サッシ3層ガラス窓」を4月1日着工物件から使用していると発表した。

 従来の防火窓では、一般的にガラスに細いスチールが網状に入っていたが、お客様から「網なし」の要望が多くあり、この要望を受けて網の入らない耐熱強化ガラスを開発し、国土交通省の防火認定を取得した。自社で生産する。バルコニーなどで用いる片開きドアも防火認定試験に合格しており、11月着工から標準仕様とする予定。

 同社は1993年、日本で初の「木製サッシ3層網入りガラス窓」で防火認定を取得。準防火地域でも防火シャッターを設置することなく建築でき、外観デザインの向上を図ってきた。

 今回の認定取得について、岡田正人社長は、「当社は今年で30周年。網が入らなくてもいいガラス窓の開発・生産によって品質を確保でき顧客満足度を高められる」と語り、同社取締役営業本部長・鈴木雅徳氏も「私は30年前から営業担当として、お客様に窓のことばかり説明してきた。窓は家の顔であり、高気密・高断熱・水密性能・防犯性能はいうまでもなく、外観デザイン、景色としても重要なアイテム」と話した。

 窓単体価格としては従来製品より約1割価格アップになるという。

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 網の入らない木製サッシガラス窓は同社の大きな武器になるはずだ。同社が掲げる「家は、窓から」のスローガンもその通りだと思う。記者は絵を描くのが趣味の一つだが、油絵だろうと日本画だろうと、額装なしでは絵にならない=B額縁の選択を間違えるとそれもまた絵にならない=B 

 それほど絵画にとって額縁が重要な役割を果たすが、家の窓も外から眺めればその家の風格、品格を表す。屋内から見れば、窓の枠は絵画と一緒だ。風景は額に収まった風景になる。アルミサッシでも絵になる場合はあるが、わが国の風景にはやはり木の枠がよく似合う。

 同社にお願いしたいのは、そこまで木製ドアにこだわるのだから、外壁仕上げも木製にしてほしい。規制が厳しくて建てられないのだが、木製下見板の壁の家など最近は見たことがない。


建材試験センターで行われた性能評価試験。加熱20分終了時の防火窓。最高温度が800℃に達しても、非加熱側に炎の侵入は認められない

(牧田 司記者 2013年4月23日)