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安田不動産 期待の新人小久保が投打に活躍


安田 小久保
1
2
3
4
合 計
安田不動産 12         13
三井不動産住宅リース        
                                (5回コールド)

三井住宅リースの新人佐藤は2回に突如崩れる

 安田不・小久保、三井住宅リース・佐藤のそれぞれ軟式野球部出身の新人投手の投げあいで始まった試合は、2回に三井住宅リース佐藤が突如コントロールを乱し8四死球を与え自滅。安田がコールド勝ち。小久保は3塁打を放つなど打撃でもアピールした。佐藤は力みから2回に崩れた。野手陣も拙守で足を引っ張った。しかし、3回以降は立ち直り、次戦に期待を抱かせるピッチング。打線は主軸を欠いた。 

 安田は2回、この回先頭の4番西沢が四球で出塁。続く福原が痛烈な安打を右翼前に放ちチャンスを広げ、その後は制球を乱した相手の投手と拙守につけ込み打者17人を送り込む猛攻で一挙12点を挙げ試合を決めた。上位打線の仕上がりのよさが目立った。


三井住宅リース 佐藤  

 

安 田   席打安点
D   森 4 3 0 1
A 砂 川4 3 1 1
E1岩 間4 3 1 2
G 西 沢4 3 1 1
F 福 原4 4 2 1
@6小久保3 2 1 0
B 桶 谷3 2 0 0
H 坂 本3 2 0 2
C 鈴 木2 1 1 2
打 金 子1 1 0 0
4  十 時0 0 0 0
振球犠  
2 8 0  3224 7 10
……………………
三 井   席打安点
D 居 波3 2 0 0
C 土 屋3 3 1 0
H 立 元3 2 1 0
G 野 原3 3 1 0
B 渡 辺3 2 0 0
@ 佐 藤2 2 0 0
F 永 田2 2 0 0
A 本 山2 2 0 0
E 金 子2 1 0 0
振球犠
7 4 0  2319 3 0
…………………
投 手 回安振球責
小久保 3 2 5 2 0
岩 間  2 1 2 2 0
…………………
佐 藤  5 7 2 810
2塁打 砂川 岩間
小久保

 先発の立大軟式野球部出身の新人小久保は、初回に2死満塁のピンチをしのいだあとは立ち直り、3回には3〜5番まで三者三振に斬って取った。4回からは岩間が無難に抑えた。

 三井住宅リースの明治学院軟式野球部出身の新人佐藤投手は2回に突如制球を乱し自滅。初回は2三振を奪うなど絶好の立ち上がりを見せただけに悔やまれる。打線は初回、2死から立元、野原が連打し、続く渡辺も四球を選び満塁と攻め立てたが後続が続かず。

○ 西沢 小久保に尽きる。センターから隣で試合中の吉井さん(青山メイン)の投球を見たが、すごいシュートを投げていた

○ 小久保  12点も取ってくれたので、楽しく投げられた(本職は捕手。強肩だとか)

● 藤代監督 2回がすべて。メンバーも揃わなかった

● 野原 佐藤と同期です(2人とも軟式の全国大会に出場。佐藤は投手、野原は遊撃手)

 流れを変えた安田不動産 西沢の四球


西沢

 手も足も出なかったのかも知れないが、安田不動産の主砲西沢は「流れを変えたかった」と試合後に話した。2回、先頭打者として打席に立ち一振りもせずに3ボール2ストライクから四球を選んだ場面だ。そこから一挙 12 点攻撃が始まった。

 「流れを変えたかった」という「流れ」とは初回の攻防だった。先頭打者の森は簡単に三振、続く砂川も3塁ゴロ、3番岩間は三球三振。最後の3球目は岩間がのけぞるほど鋭いスライダーが決まった。その裏、失点はしなかったが、チームは2死満塁のピンチを迎えた。

 西沢はこの流れを断ち切りたかったに違いない。西沢が歩いたあと、福原は痛烈な右翼前安打を放ちチャンスを広げた。続く小久保が歩き満塁。次打者桶谷のショートフライはインフィールドフライかと思われたが、遊撃手の緩慢な動きを見て塁審はインフィールドフライの宣告をせず、遊撃手は落球して西沢が生還した。その後は、8つの四死球に西沢、福原、鈴木の安打などで 12 点を奪取して試合を決めた。

 相手に流れかけた動きをせき止め、自チームに流れを呼び込んだのは間違いなく西沢の四球だった。

三井住宅リース 佐藤−本山バッテリー悲観することはない


佐藤の球に振り遅れる安田 桶谷(捕手は本山)

 屈辱的な大敗を喫したナインもそうだろうが、佐藤−本山の三井不動産住宅リースのバッテリーは眠れない一夜となりそうだ。しかし、悲観することはない。 12 失点した次の回は3番から5番までわずか5〜6球で内野凡飛に討ち取った。佐藤の威力のあるストレートに安田打線は完全に力負けしていた。今後に期待を抱かせる内容だった。

 ただ、反省する材料は多い。西沢のデータがバッテリーに入っていたかどうかは分からないが、慎重になりすぎた。ど真ん中でもいいから真っ向勝負の場面ではなかったか。

 もう一つは配球だ。佐藤の意思なのか本山の要求だったのかは分からないが、右打者に対しても左打者に対しても内角攻めが多すぎた。制球に自信があるのであれば内角攻めもいいが、一つ間違えば死球もあるし、甘く入れば痛打を食らう。そのリスクを考えれば外角ストレート勝負でよかったのではないか。許した安打7本のうち引っ張られて打たれたのは福原の1本だけだ。

 さらに言えば、12点を失う間、ベンチも内野もまったく動かなかったことだ。おそらくバッテリーはパニック状態に陥っていたはずだ。ベンチや内野が一声かけて緊張をほぐしてやるべきだったのではないか。

 まあ、しかし、あの小笠原も突如制球を乱し独り相撲を取っていた。今日の敗戦が若いバッテリーの成長の糧となることを祈ろう。相手の新人投手小久保が「楽しかった」と言ったように、もっと楽しくやろう。

 

(牧田司記者 平成24年6月25日)