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三井不動産レジデンシャル 「TODAY'S SPECIAL」とコラボ

「パークシティ武蔵小杉」新モデルルーム


74uのリビングダイニング

 三井不動産レジデンシャルは9月5日、川崎市中原区で分譲中のマンション「パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワー」の新モデルルーム見学会を行った。物販・飲食事業を全国で展開するウェルカムとコラボし、ウェルカムの新しいブランド「TODAY'S SPECIAL」が提案する生活道具やインテリア、家具などを設えて新しい需要層の開拓を図る。

 物件そのものについては以前に書いたのでそちらを参照していただきたいが、4月のモデルルームオープン以来、来場者は約3,000件にのぼり、供給した1期342戸がほぼ完売している人気物件だ。当初のモデルルームは駅前の商業施設の建設工事が始まるため閉鎖したが、販売期間をあけることなく販売を継続することと新しい提案で新たな需要を喚起しようというのが新モデルルーム開設の目的だ。

 モデルルームは、62.03uと74.11uの2タイプ。前者はシニア層やDINKS、小家族をターゲットにしたもので、スライドウォールを開閉することでフレキシブルに住空間が利用できるのが特徴。後者は小さな子ども1〜2人の子育てファミリーの入居を想定したもので、リビングの隣りに4畳大ぐらいの「家族広場」と5畳大の子ども部屋を設け、そのスペースを家族の成長とともに多目的に利用できるように提案しているのが特徴だ。

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 「TODAY'S SPECIAL」なるブランドは初めて聞いた。モデルルームの特徴を説明した三井不動産レジデンシャル横浜支店開発室主任・井橋朋子氏によると「自由が丘の人の動きを変えたぐらい女性に人気のショップ」とのことで、井橋氏は「新しいモデルルームでは気軽にリラックスしてもらえる空間にした」と話した。見学会には「TODAY'S SPECIAL」のクッキーも振舞われた。

 モデルルームの間取りプランそのものは当初の「2Sumu(フタリズム)」と同じで、これはこれでいい提案だ。ただ、今回の「TODAY'S SPECIAL」の提案は明らかに若い層をターゲットにしたものだ。記者のようなシニア層に受けるかどうかは不明。購入者の4割が50歳代〜60歳代というから、シニア層向けの提案があってもいいと思うが、シニア層向けのモデルルームの提案などどこもやらない。

  
62uのリビングダイニング                       74uの「家族広場」

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 武蔵小杉の開発ラッシュはすさまじい。すでにタワーマンションは10本ぐらい建ったのではないか。これからもまだまだ建つ。分譲単価もどんどん上がっている。単価が上昇しても売れるのは結構なことだが、どうも記者のモノサシにはあわない。晴海や豊洲、千葉や大宮、川崎などと比べてどうして単価水準が高いのかやや理解に苦しむ。

 記者はいつも街のポテンシャルを@ホテルがあることAデパートがあることBおいしい専門店があること−の3つのモノサシで計るが、武蔵小杉にはBは分からないが、@もAもない。A については、東京機械の工場跡地約11万uに大型商業施設が予定されており、駅ビルもできるが、@のホテル計画は立ち消えになったようだ。

 ホテルは、言うまでもなく宿泊だけでなく、冠婚葬祭や宴会・会合の場のことだ。10年後、20年後、この地域の住民はどこに冠婚葬祭の場を求めるのだろう。地域のコミュニティ・絆は冠婚葬祭が育むのではないか。


商談スペース(天井には観葉植物のペンダントが掛かっていた)

三井レジ 「武蔵小杉」駅直結3棟目 ホテルなら5つ星(4/27)

(牧田 司記者 2012年9月5日)