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三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス日吉」

全97戸が2カ月で完売


「ザ・パークハウス日吉」中庭(完成予想図)

 分譲開始からほぼ2カ月で完売した三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス日吉」を見学した。駅近でありながら、喧騒から一歩入った閑静な住宅街の一角にあり、なおかつ大規模な第一種低層住居専用地域に位置するマンションだ。人気なるのも当然だと思った。

 物件は、東急東横線・東急目黒線日吉駅(西口)から徒歩6分・横浜市営地下鉄グリーンライン日吉駅から徒歩6分、 横浜市港北区日吉本町1丁目に位置する地下1階・地上3階建て全97戸の規模。専有面積は57.37〜79.34u、価格は4,798万〜7,488万円。坪単価は270万円。竣工予定は平成24年12月下旬。施工は淺沼組。

 3月17日から分譲されており、1期1次の16戸が即日完売したのをはじめ、4月8日の1期2次の49戸、そして今回 5月20日の最終期32戸も平均2倍を超える倍率で完売した。反響もよく、物件ホームページを開設した1月から2月までに完売のめどは立っていたという。


「ザ・パークハウス日吉」完成予想図

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 同社は3月30日に、このマンションの1期1次16戸が即日完売したと発表している。どうして戸数が少ないのか疑問もわいたが、物件概要を見て、早期完売は間違いないと見ていた。「日吉駅徒歩10分圏では6年ぶりの供給」とニュースリリースにもあるように、日吉駅西口の駅近マンションなどほとんど記憶にないし、しかも第一種低層住居専用地域に位置する希少物件だ。単価もリーズナブルなものだ。即日完売しないはずはないと思った。

 現地見学は、確信を確認することだった。どうしてこれほどの土地が残っていたのかだが、販売担当者によると、もともとが地元ではよく知られた一人の地主が一帯を所有していたもので、分筆されなかったために残っていたようだ。取得に当たっては大手デベロッパー間で競合もしたようだが、同社が幸運にも落札できたようだ。

 建物は、中庭を囲むように5棟が配置されており、一部には雁行設計も取り入れられている。商品企画でいいと思ったのは、キッチンの天板が大きめの御影石で、バックカウンターの天板も同じ御影石を採用し、吊戸棚を含めて標準装備していることだった。ディスポーザー、食洗機、ミストサウナも標準装備。そのほか、細かいことだが、引き戸はソフトクローズ機能付きで、浴室のドアはプッシュプル、使い勝手のいい食器棚などが採用されている。C棟とD棟の 1 階住戸は 10 坪近いワイドテラスが設置されていた。

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 このところ街路樹の記事を書いているが、この日吉の街づくりは田園調布や先に書いた菊名とよく似ている。いずれも明治時代の実業家・渋沢栄一が提唱した「田園都市計画」に基づいて、その息子である渋沢秀雄がパリで見た凱旋門などに影響を受け、街路を放射線状に設計したことでよく知られている。ところが、田園調布や菊名は街路樹と一体的に街を整備しているのに、住宅地としてではなく、賑わいを創出する通りにするためだったのかどうか、この日吉のメインストリートの中央通りには街路樹らしき樹木がほとんどない。これは不思議だ。

 駅東口の慶大日吉キャンパスには、見事な銀杏並木が続いているのと対照的だ。なぜこうも違うのか、ご存知の方がいたら教えていただきたい。

  
慶大日吉キャンパスの入口                   日吉本町通り

マンション新価格=@みんなで渡れば怖くない(2006/6/23)

(牧田 司記者 2012年5月22日)