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旭化成ホームズ快勝 走攻守にはつらつ

初回ノーヒット 3者で1点先制


旭化成ホームズ 勝利の瞬間 中央は平山投手

1
2
3
4
 
合 計
旭化成ホームズ

住友林業

 

(5回時間切れ)

 旭化成ホームズは走攻守の歯車がきっちりかみ合い、住友林業は練習不足なのか、ひとつのほころびがらミスを連発して完敗。

 旭化成は初回、先頭の北寒寺が四球を選び、すかさず 2 盗、2番木下はきっちり進塁打、3番三好の投手ゴロエラーで北寒寺が生還。ノーヒットで1点を先制。3回には、この回先頭の9番青木快が内野安打で出塁した1死後、木下の適時打で1点追加。さらに四球と2つの敵失などで3点を奪いリードを広げると、4階には青木快、北寒寺の連打で1点加点、5回には5番佐藤の3塁打と暴投で駄目押しの1点を追加した。

 先発の今野は3回を2安打無失点に抑え、4回から登板した平山は5回に3連打を浴びたが、最後は併殺で討ち取った。

  
住林 西野投手              旭化成 今野投手

  旭化成  席打安点
E 北寒寺3 2 1 1
C 木 下3 3 1 1
G 三 好3 2 0 0
7  宮 本0 0 0 0
D 深 海3 2 0 0
H 佐 藤3 3 1 0
DH久保田2 1 0 0
打 斉 藤1 1 0 0
B 中 山2 2 0 0
打 杉 本1 1 0 0
3  松 島0 0 0 0
A 山 本2 1 0 0
打2青木紘1 1 0 0
F8青木快2 2 2 0
振球犠  …………
3 5 0  26 21 5 2
………………………
住 林  席打安点
E 松 本3 3 1 0
C 長 岡3 3 0 0
B 近 藤2 2 1 0
DH1稲 田2 2 0 0
F 遠 藤2 2 0 0
D 石 井2 2 0 0
A 鈴 木2 2 1 0
G   星 2 1 1 0
H 大 坂2 2 1 0
振球犠  …………
2 1 0  20 19 5 0
………………………
投 手 回安振球責
今 野 3 2 1 1 0
平 山 2 3 1 0 0
………………………
西 野 2.1 2 2 3 2
芝 原 1.2 2 1 2 0
稲 田 1 1 0 0 1
3塁打 佐藤

 住友林業は旭化成と同じ 5 安打を放ったが、いずれも1死か2死後。旭化成は5回とも先頭打者が出塁したのと対照的だった。ベテラン近藤、鈴木がそれぞれ安打して気を吐いたが、攻め切れなかった。最終回は3連打で1死満塁と攻め立てたが、併殺で完封負け。

 先発の西野は、3回まですべて四球と内野安打で先頭打者を出すなどリズムが悪かった。2番手の芝原、3番手の稲田も先頭打者を出塁させて失点した。


旭化成ホームズのマスコット、ラム正臣くん(左)とラム恵子(エコと読ませる)ちゃん

○ 鈴木監督 この1年間は、今野はもちろんだが平山がよく投げ成長した。 MVPは平山。今年は松尾に投げさせたいし、北寒寺を主将にする

○ 今野 先取点を取ってくれて楽になった。安打を許したが、2アウトから

○ 山本 住林さんは練習不足では。近藤さんはさすが

○ 青木快 最初の内野安打はラッキー。2度目はうまく打てた。北寒寺さんに繋ぐことだけ考えていた(2打数2安打して)

○ 松尾 今野さん、平山さんに追いつきたい。課題はコントロール(今野も平山も『松尾は135キロは出る』と話していた)

● 鈴木監督 完敗。最初の打者をみんな出塁させたのでは話にならない。北寒寺は足が速い。あれは刺せない(北寒寺は盗塁を許したが、初回と2回にそれぞれ盗塁を刺し、ピンチをしのぐ。キャッチングは歳のせいか横の動きが鈍くなったが、スローイングは天下一品)

● 西野 見ての通り。今年はがんばる

● 近藤 打率が下がっちゃた(これまで打率は.611。この日、2打数1安打でも打率は.600に)

殊勲者はやっぱり北寒寺 所属する町田営業所 所長もご満悦


北寒寺が所属する町田営業所の応援団 (中央が所長、左端が北寒寺の奥さん)

○所長 「あの第2打席目のファーストファウルフライはいかん。守備がプロ級? 打率は2割ちょっとじゃ情けない。まあ、今日は社内行事で朝からソフトを4試合やってきてからだから許してやるか」

 試合後、今野、三好、佐藤らに「殊勲者はだれ」と聞いた。みんなは「木下でしょう。初回はきっちり進塁打を放ったし、2点目となる適時打がよかった」と話したが、記者が「最初の先取点をあげた北寒寺は? 」と水を向けたら、「うん、あの四球を選んだのと走塁はさすが」とみんなあっさりと認め、合意のうえで殊勲者は北寒寺に決めた。

 佐藤が「北寒寺、あのとき(カウント0−3)、次の球がいい球だったら、打ってたか? 」と聞いたら、北寒寺は「いや、1球は待とうと思っていた」と答えた。三好に言わせると「北寒寺だけはノーサイン。監督は好きなようにさせる」とのことだ。

 記者も、殊勲者はエース今野や2安打した青木快でもいいと思ったが、先頭打者として出塁し、2盗を決め、進塁打と相手エラーで難なく生還した初回の北寒寺のプレーがチームのムードを一挙に盛り上げた。やはり殊勲者は北寒寺だろう。

 北寒寺はこの日、社内の行事で朝からソフトボールの試合を5試合こなし、6試合目だったとか。

       
左から旭化成・北寒寺、住林・近藤、住林・鈴木

  
旭化成・木下(捕手は鈴木)

    
左から旭化成・青木快、佐藤、ベンチで応援する平居社長(中央)

  
住友林業 ナイン(中央は市川社長)

   
左から住友林業応援団(左端は和田常務)、市川社長、神谷初代監督

  
左から住林応援団(右端は早野専務)、同社の応援団、旭化成・今野の応援団

     
左から「応援で勝て」と住林を応援する久米大会委員長、住林、西宮から応援に駆けつけた旭化成・今野のご両親

    
左から住林・近藤とご家族、鈴木監督とお子さん(鈴木監督の奥さんは「昨日、バッティングセンターに行った効果があったようです」と語っていた)

※住友林業の前監督、坂東氏とかつての剛速球投手、柴田氏、主力の久保田氏の写真も掲載予定だったが、画像データを捨ててしまったよう。申し訳ありません

 

(牧田司記者 平成23年5月25日)