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反響4000件超 東急電鉄他「エクラスタワー武蔵小杉」


「エクラスタワー武蔵小杉」完成予想図

 

 先日1月8日にモデルルームが公開された東急電鉄(事業比率29%)、東急不動産(同29%)、丸紅(同29%)、東電不動産(同13%)の4社JV「エクラスタワー武蔵小杉」を見学した。

 物件は、東急東横線武蔵小杉駅から徒歩1分、南武線武蔵小杉駅から徒歩1分、横須賀線・湘南新宿ライン武蔵小杉駅から徒歩7分、川崎市中原区小杉町3丁目に位置する39階建て全326戸(分譲住戸286戸、地権者等関係者住戸40戸)の規模。専有面積44.98u〜99.27u、価格は未定だが坪単価は290万円の予定。竣工予定は平成25年3月上旬。施工は西松・佐藤建設共同企業体。販売代理は東急リバブル、丸紅不動産販売、東急ライフィア。販売開始は3月。これまで4,000件を超える反響があるという。

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 ご存知のように、同駅圏では7年ぐらい前からマンション供給ラッシュが始まった。これまで分譲された主な物件を列挙してみる。

  コスモスイニシア・明豊エンタープライズ「レジデンス・ザ・武蔵小杉」(24階建て全389戸) 2007年竣工
  伊藤忠都市開発・東京建物・ジョイント・コーポレーション「THE KOSUGI TOWER」(49階建て全689戸) 2008年竣工
  三井不動産・新日石不動産・三井都市開発「パークシティ武蔵小杉」(59階建て全805戸、47階建て全670戸) 2008年竣工
  住友不動産「シティハウス武蔵小杉」(22階建て全188戸) 2008年竣工
  野村不動産「プラウド武蔵小杉グリーンフロント」(7階建て全43戸) 2008年竣工
  住友商事・住商建物「THE CLASSY TOWER」(リエトコート45階建て全542戸、他に45階建て賃貸棟542戸) 2010年竣工
  ナイス「ナイスシティアリーナ武蔵小杉」(ブライトコート7階建て全85戸、15階建て全74戸) 2011年竣工予定
  東京建物・伊藤忠都市開発「Brillia 武蔵小杉」(20階建て全131戸) 2011年竣工予定

 トータルで10棟全3,613戸だ。今回の「エクラスタワー武蔵小杉」で11棟目となるが、これ以外にも同駅圏では三井不動産レジデンシャルが37階建て全460戸のタワーマンションを近く着工する予定で、野村不動産・相鉄(戸数未定)、住友不動産・東京機械(戸数未定)のタワーマンションが予定されている。

 今回の「エクラスタワー武蔵小杉」の特徴は、駅直結(改札口からエントランスまで数秒か)で、免震構造を採用した基本性能が高く、30万冊にも及ぶ川崎市最大の図書館が併設されるということだろう。二重床・二重天井のスラブ厚は300ミリ、床下ふところ厚は300ミリ、天井のふところ厚は150ミリだ。

 また、深夜営業のスーパーも併設され、5階部分の屋上広場、低層階の壁面緑化も図られる。最上階にはスカイビューラウンジが設置される。

 モデルルームは2タイプで、鏡面仕上げの収納扉、天然石を採用したキッチン・洗面カウンター、その他の設備仕様レベルも高い。住戸プランも全体的にいい。

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 単価は280万円ぐらいだろうかと思ったが、やや高めの設定だった。ただ、モデルルームの仕様、基本性能の高さ、駅直結の利便性、図書館併設などを総合的に評価すれば、妥当な単価設定だろう。予定価格表を見たら、もっとも価格が高い住戸でも9,000万円超えはない。価格が3,000万円台〜5,000万円台の40〜60平方b台の小家族向けも多く、こちらは人気を呼びそうだ。駅反対側のタワーマンションによる眺望・日影だが、これはユーザーも承知の上だろう。

 単価が安かった東京建物とナイスの物件が圧倒的な人気になった。こちらの単価はやや高いが、高いだけの価値はあると見た。

(牧田 司 記者 2011年1月11日)