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街の魅力をアピールしてほしい

有楽土地「オーベルグランディオ多摩中央公園」


「オーベルグランディオ多摩中央公園」完成予想図

 記者が住む多摩ニュータウン・多摩センター駅圏のマンション、有楽土地「オーベルグランディオ多摩中央公園」と大京「ライオンズ多摩センター ステーションブライト」を見学した。まず、有楽の物件から紹介しよう。

 物件は、京王相模原線 ・小田急多摩線・多摩モノレール・多摩センター駅から徒歩9分、多摩市落合二丁目に位置する19階建て全358戸の規模。専有面積は72.08〜93.03u、価格は未定だが、坪単価は170万円程度になる模様だ。竣工予定は平成25年2月上旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

 特徴は、物件名にもあるように広大な「多摩中央公園」に近接した、駅南口ではもっとも駅に近い民間の大型マンションで、東京都の「マンション環境性能表示」制度で満点の星15個に一つだけ欠ける14個を獲得している希少性の高い物件であるという点だ。環境性能表示で満点を獲得したマンションは、これまで野村不動産の「東雲」と三井不動産の「六本木」しかなく、14個もこの有楽の物件しかない。

 もう一つの特徴は、単価が極めて安いということだ。自らの街についてその魅力を書くのだから少し割り引く必要があるかもしれないが、なぜ安いかを以下に書く。

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 記者は、街の魅力を測る簡単な物差しとして@ホテルがあることAデパートがあることBおいしいものが食べられること−の3点をあげる。多摩センターには、完璧ではないがこの3つが揃っている。調べてもらっていい。この3つが揃った駅は首都圏でいくらもないはずだ。東武伊勢崎線などには3つどころか1つもない駅ばかりだ。

 近くで言えば、3つ揃っているのは立川か相模大野ぐらいか。二つ揃っているのは新百合ヶ丘、府中ぐらいだ。これらの駅圏でマンションが分譲されれば、坪単価は間違いなく200万円を突破する。駅近だと250万円はするはずだ。

 これだけ書けば十分だろう。どこにも負けない都市機能を備えながら、多摩センターは不当≠ノ安く抑えられているということが分かっていただけるはずだ。(安いのは結構だが、それだけ価値が低いということ。低くしている責任の一端はデベロッパーにもある)

 もう一つ。これが重要なのだが、多摩センターには「自然」の魅力もあるということだ。多摩市は公園が多い市として知られているが、多摩センターには昔の「里山」に近い雰囲気のある雑木林や森も身近にある。有楽のマンションから歩いて10分もしないところには、絶滅危惧種とよばれるキンラン、ギンランが咲く。一本杉公園にはザリガニも捕れるはずだ。中央公園にはカルガモが住み、街中には狸も見かける。

 さらにもう一つ。これも、なにものにも換えがたい魅力が今回の有楽の物件にはある。歩車道が完全に分離されているので、駅からマンションのエントランスまで車道を通らなくて済むことだ。視界にすら車は入ってこない。マンションから歩いて数分の小学校までももそうだ。

 9分も歩いて駅や学校まで車を見なくて済む街など全国どこを探してもないのではないか。世界的にも珍しいと思う。親にとって子どもが登下校時に交通事故の心配がないということほどうれしいことはない。

 駅からパルテノン多摩までのレンガタイル敷きの舗道「パルテノン大通り」は400mぐらいの距離があるが、その道幅は約50mもある。両脇にはクスの大木が茂る。モミノキも用意され、もうすぐ年末のイルミネーションで街は賑わう。「大通り」に面した「ココリア多摩センター」内の「丸善」がいい。売り場面積は本店に次ぐ広さの約3700u。ゆったりとしていて雰囲気が非常にいい。

 まだまだ多摩の魅力はあるのだが、このあたりにとどめる。こうした魅力を「価格」に置き換えたら、一体いくらになるか。多摩センターは不当≠ノ安く抑えられているという記者の主張は間違っているだろうか。


眺望(右が中央公園)

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 同社が価格を低く抑えた理由も分かる。分譲戸数が多く、隣駅の永山には東京建物の建て替えマンションもあるからだ。合わせると1,607戸だ。いかに単価が安いといっても、これだけの戸数を地元だけの集客で売るのは大変だろう。両社が街の魅力と単価の安さを徹底してアピールすれば、相乗効果も期待できると思う。この1,607戸の購入者は4割ぐらいは多摩市民だろうが、残りの6割を他の区市町からの転入で一家族当たり3人と仮定すると3,000人近く多摩市民が増える。デベロッパーの果す社会的役割は大きい。多摩市民として有楽も東建も頑張ってほしい。


多摩中央公園

星14個獲得した有楽土地 「多摩中央公園」(10/28)

(牧田 司記者 2011年11月4日)