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これはいい 伊藤忠都市開発の「KATASU」

「クレヴィア二子玉川」で初採用


「クレヴィア二子玉川」完成予想図


  伊藤忠都市開発の、エコへの取り組み「クレヴィア モット・エコ」を初採用したマンション「クレヴィア二子玉川」を見学した。

 物件は、東急田園都市線・東急大井町線二子玉川駅から徒歩17分、世田谷区野毛二丁目に位置する5階建て51戸の規模。専有面積は約67〜100平方b、予定価格は4,300万円台〜8,400万円台(最多価格帯5,000万円台)。竣工予定は平成23年3月末日。販売代理は伊藤忠ハウジング。

 「クレヴィア モット・エコ」としては、@太陽光パネルとマンションではわが国初の蓄電池を組み合わせることによって、共用部分の全電灯をまかなうA共用部分の電灯にLEDを採用――これらの採用により1戸当たり月額約1200円の管理費の軽減BEV(電気自動車)用充電器を設置Cコンセントに「るすいっち」を採用したほかエコに優れた機器の採用――など。エコの見える化≠ノも力を入れている。

 これはこれでいいのだが、記者が感心したのは同社が特許を申請中という収納システム「KATASU」だ。KATASU(かたす)は、主に関東圏で用いられる方言(関西圏では「しまう」)で、かたづけるという意味から取った造語。家族構成や生活スタイルの変化に合わせ様々な収納のニーズに応えるものだ。9種類が無料で選べることになっており、来場者の評価も高いようだ。

 もう一つ、驚いたのは三面鏡。TOTOの新製品が採用されており、一般的な鏡面と異なり、中央の鏡の幅が 20 センチぐらいしかなく、逆に左右の鏡の幅が広くなっていた。ボウルも中央でなく左側に寄っており、右側はカウンターが広く、座って化粧ができるようになっていた。鏡の幅に工夫を凝らしたことで、頭の後ろを見えやすくしたのがポイントだという。

 このほか、女性の声を設備や仕様に反映させた「モット・キッチン」も標準装備されている。

 これら同社独自のアイデアはマンションの差別化に大きな威力を発揮しそうだ。

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 物件そのものは、坪単価は 250 万円を下回りそうで割安感はあるが、ネックもある。敷地の西側に第三京浜が走っており、南側は道路を隔てて同マンション敷地よりやや狭いが、5階建てのマンションが建ちそうな空き地がある。さらにその南側が多摩堤通りが走っている。これがどう評価されるか。

     
同社オリジナルの「KATASU」(左)と洗面室

(牧田 司 記者 2010年2月16日)